Lathun / FORTUNATE

01.Love Won’t Let Me
02.When Love Came In feat. India Arie
03.BBQ
04.Sweetest Thing
05.Miss Sally
06.Find Somebody Else
07.Closer
08.Forever Due Flesh
09.Fortunate
10.Would I Lie
11.Didn’t I
12.Official
13.Not Ready

(概説)

今年一番CD屋からのPUSH!が多かった新人が、このアーティストだろう。新人離れした音作りと歌唱。なにか、新しいものを求める人には、これほど、今までの伝統的なものを残しつつ新鮮味をもたせたアーティストはいないだろう。フィリー系のアーティストっぽいのですが、それとも若干違うし・・・基本的な歌い方はSOUL臭いものだが、サウンドが変わっているのである。生音とも若干違うし、生音っぽさの中にちょっとした電気的なものをいれているおもしろいサウンドである。SOULっぽいといえば、そのままであるが、ちょっとピアノの音が少なめで、スネアの効いたドラムが主体のサウンドで、ドラムっぽい音がバラードでもバシバシ入ってくるのは、ちょっと気に食わないけど、でもサウンドが非常に特徴がある。肌触りが暖かい音が多く、聞く耳に優しい曲たちがいっぱいあります。
渋い感じの曲が多いです、ただ、渋いといってもFUNKっぽい渋さではなくて、New Classic Soulをもっと俗っぽくした感じなんですねー。アルバム全体を通しての雰囲気はすばらしいです。渋い雰囲気をプンプンとさせた一枚に仕上がっています。
ただ、バシ!と盛り上がる瞬間がないのが・・・ちょっとなー。これだ!っていう曲がないので、押しが弱いかなー。でも、その分長く聞ける一枚ですよ。味がありますね、このアーティストは。個人的には最後の方の曲が好きー。
でも新人の一枚目としては、インパクトは十分ですね。聞き込めば、聞き込むほどに味が出てきます。
オススメ:(1),(2),(6),(7),(9),(11),(12),(13)

(曲解説)

01.LOVE WON’T LET ME

彼が好んで使うボトムのちょっと変な音が印象的!では、まったり・・・のんびりと歌い続ける彼の歌のうまさを堪能できる。この盛り上がるわけでもなく、バラードでもない曲をしっかりと歌えるというのは、すばらしい!「ふぅ~ん」という声が気持ちよく響きます。

02.WHEN LOVE CAME IN (featuring India.Arie)

ピロピロしたエレキの音の次の出だしが、Stevieの『All I Do』に似ている・・・サンプリングでしょうか。でも、マンマサンプリングというわけじゃなく、いい曲です。特にIndia Arieとの絡みがすばらしい。というか、ベテラン並みの味を出しています!India Arieは、長くやれそうだなー。この人、ホント力強い、そして、Lathunのちょっと癖のある声も、このIndia Arieのおかげで引き立ってます。スムーズな流れを持つ曲です。サビでのリズムが体にしっくり来て気持ちがいいですね。渋いなーカッコいいなー。

03.BBQ

えーと、そのままバーベキューらしいです。リズムが気持ちよく刻んでいく曲。でも、そのまま終わってしまいます。うーん、もう一つ転調が欲しかったかなー。

04.SWEETEST THING

ギターのサウンドから、スロートラックです。気持ちがいいですなー。小刻みなシャウトは、曲にアクセントをつけています。ここまで、ゆったりと続いていきます。じっくりじっくりと、盛り上がりながら、聞かせてきます。

05.MISS SALLY

ギターと電子ピアノの音が絶妙に絡んで曲を組み上げていきます。ボーカルが癖のある感じがうまく使えてると思います。地味な曲だけど、いい曲です。

06.FIND SOMEBODY ELSE

この曲は大好きです!日本の琴の音なのか?その音が絶妙なアクセントになっています。こういう新しさがこの人の魅力でもあります。今までの曲よりもコーラスアレンジや、ボーカルアレンジがしっかりわかりやすいので、聞きやすいですね。このコーラスについていくように鳴る琴の音がなんとも印象的!いい具合に盛り上がります。こういう感じの曲が続くともっとおもしろかったのになー。終わり方も絶妙です。パシ!ってキリがよく終わるのも好感触。

07.CLOSER

徐々に渋く盛り上がっていくコーラスアレンジがいい!MainのLathunの声は甲高いのだが、コーラスが入ると、一気に深く低くなって、渋みが一気に増します。この一気に渋みを増す瞬間がなんとも気持ちがいい!渋い曲っていいなーやっぱり。後半になり徐々にそのコーラスとMainのLathunのシャウトが被っていく瞬間がまたカッコよさを増しています。微妙で繊細なカッコよさをもつ曲です。

08.FOREVER ONE FLESH

オーソドックスなスロー。後半入るハーモニカが、熱を帯びるLathunのボーカルとあいまって、盛り上がります。曲としては物足りないなー。

09.FORTUNATE

これがシングル曲!哀愁ただよう、好バラード!この方はギターの使い方が絶妙です。また、一瞬音をなくして、サビに突入したりするところなんて、絶妙としかいいようがないです。いやがおうにも耳が引付けられます。このバラードはマジでいいですねー。哀愁がただよう感じで、最後ボーカルに熱が帯びてくるのが気持ちがいい。コーラスアレンジも熱くさせてくれます。

10.WOULD I LIE

サビでのファルセットが耳に残ります。このピアノ音が加わっていく感じや、こういう徐々に盛り上がる感じが彼の得意なパターンなんでしょう。スローなスローな曲。じっくり、じっくりと歌いこんでいきます。この曲でのシャウトは渋い感じが出てて、カッコいい!

11.DIDN’T I

イントロが不思議な感じの音がいっぱいで、印象的。渋いなー。このイントロカッコいいと思います。最後の盛り上がり方は、熱を帯びていて、カッコいいです!シャウトも渋いですなー。最後の語りがいい感じに曲を締めてくれます。

12.DFFICIAL

SOULっぽい音作り!そこをじっくりと歌います。サビでのコーラスがいいなー。Lathunの声にぴったりとくっつく感じのコーラスで、一番曲としては、好きな感じです。途中の転調がいい!ステキ!!まったりとしたメロディーで、サビではバシッと、カッコよく締めてますねー。ステキだー。

13.NOT READY

この曲もいい!Funkyな曲ですね。今までの曲にない疾走感があるサビのメロディーがカッコよさを引き立てています。韻を踏んでいく途中のメロディーもステキだし。ドラムがしっかり入っていて、メリハリがついてます。2度も3度も聞きたくなる曲です。

☆☆☆☆☆(聞き込みましょう)