Jaheim / Still Ghetto

01. Intro feat. Duganz
02. Diamond In Da Ruff
03. Fabulous feat. Tha Rayne
04. Let’s Talk About It
05. Put That Woman First
06. Beauty And A Thug feat. Mary J. Blige
07. Me and My B*tch
08. Backtight
09. Special Day
10. Long As I Live
11. Interlude
12. Everywhere I Am
13. Tight Jeans
14. Whut You Want
15. Every Which Way feat. Duganz
16. Still Ghetto feat. Taquane

(概説)

スモーキーなボーカルスタイルを持つJaheimの待望の2作目。彼の前作は、世間のR&Bファンをあっといわせるほどの確固たるボーカルスタイルと、濃密さをもっていて、様々な日本のR&Bアーティストにも影響をあたえました。だが、あまりに曲を詰め込みすぎたため同じような曲がたくさんだなーという印象もあったのですが、今作では、そのマイナス点を補ってあまりますほどの素晴らしいアルバムを届けてくれました。
Jaheimを語る上で外せないのは、この声である!濃いと一言で片付けられない、Smokyで、灰汁が強くドス黒いFUNKYな歌声。現在のシーンではOnly Oneな存在で、SOUL好きにはどこか70年代のSOUL、FUNKの雰囲気を楽しませてくれるアーティストでもあります。その声のよさはそのまま、今回も最後の方では、FUNK色の強い曲が仕上がっていて、楽しませてくれます。
そして、今作品では、子供の声などを多用していたりして、全体として温かみのある作品に仕上がっています。さらに、Mary J.Bligeとやっている曲の出来が素晴らしく、こういう注目されるべきところで、いい歌を仕上げてくる全体のProduceをしているKaygeeの力が素晴らしいです!個人的には10曲目の「Long As I Live」という曲が今までにない感じで、素晴らしいと思いました。ただ、前作の「Just In Case」のようなCLUBっぽい仕上がりの軽めの曲がなかったらよかったのに、この曲が一番好きなので素晴らしい楽曲が締めているのですが、突出した曲がないのは、Dave Hollisterと同じ欠点かなと思います。とにかく前作ほど暗くなく、温かみを持ちつつFUNKで濃さがあるカッコいい1枚!絶対オススメです!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(6),(9),(10),(13)

(曲解説)

01.Intro feat. Duganz

Still Ghettoというタイトルに相応しい、Streetっぽい雑踏の音から始まります。そして、Darkで、力強い歌声とDuganzのHardなRapでぐいぐいと引き込みます。このダークなカッコよさに初っ端からやられます。

02.Diamond In Da Ruff

美しいピアノのイントロで幕を開けます。渋みががった声で、ボトム音にノッて聞かせてくれます。シャウトも地の底から這いあげるように力強く、徐々にJaheimらしい渋い歌いっぷりを披露していきます。渋くカッコいい一曲!

03.Fabulous feat. Tha Rayne

子供のかわいい声から始まり、え?と思わせるのですが、これが新しいJaheimの一面としてうまく機能しています。非常に温かみがあり、彼のスモーキーな渋みががった声が全てを暖かく包み込んでくれるような一曲に仕上がっています。サビでの子供のコーラスも効果的に入っていて、温かみのあるピアノの演奏とも相まって素晴らしい!Kaygeeいい仕事しております、オススメ!子供もめっちゃ歌うまいのが驚愕ですが、Tha Rayneという女性ボーカルも影でうまく歌を盛り上げています。

04.Let’s Talk About It

最初の小さい子供の声がなんとも印象的で耳に残るのですが、この曲なんかのサンプリングだなー”Try To Leave Me If You Can But I Bet You Can’t Do It”って曲かな?ちょっと不明ですが、聞き覚えのあるメロディーラインがずっと曲の間流れています。しかも、前の曲同様非常に温かみ溢れる曲で、Jaheimも非常に伸び伸びとした声で歌いこんでいます。

05.Put That Woman First

初のピアノのメロディーラインから、一気にJaheimの歌声に包まれてしまいます。素晴らしい楽曲です。SOULの匂いがプンプンする心地よいメロディーです。Back VocalのBalewa Muhammad, Cliff Lighty & Mary Brownの声が混ざることにより曲に幅が出ています。美しいバラードです!

06.Beauty And A Thug feat. Mary J. Blige

あのMary J.Bligeとの一曲。どちらも力強く灰汁の強い声をしているのですが、この二人が組めば自ずと、濃いものが出来上がります。マッタリとした雰囲気の中、力強く歌いこんでいく二人のボーカルに耳を奪われるばかりです。サビのメロディーラインが美しくなんとも印象に残ります。最後のボサノバっぽい明るさを持つ転調からの二人の歌いっぷりは素晴らしいです。絶対オススメできる一曲です!Malik Pendletonは、結構いい歌をProduceするんですよ。この名前を見たら聞いて損はないです。

07.Me and My B*tch

1stの肌触りに近いGhettoな雰囲気をもつ一曲。彼らしい歌で、着実に歌っていきます。地味にいい曲です。

08.Backtight

始まりのギターサウンドが綺麗で、バックボーカルとの絡みがカッコいい一曲です。グッと盛り上がる歌じゃないけど、じわじわと胸に染み込んでくる歌で、Jaheimも静かに力強く歌いこんでいきます。音数が少ないときがあるのですが、そのときにJaheimの声が栄えます!その声がバッと前に広がっていくような感じです。ゆったりと体を揺らして聞き入りたい曲。

09.Special Day

ちょっと和風な音色でメロディーを作っていく一曲。尺八ほどいかないけど、なんか和風名音の楽器とストリングが混ざり合います。この美しいメロディーラインの上を、底から突き上げるような強い声でJaheimが歌いこんでいく対比が面白いです。最後にかけて、感動的に盛り上がり、Jaheimのシャウトも熱を帯びていく様が圧巻です。

10.Long As I Live

珍しくコーラスが美しいコーラスを重ねているバラードらしい一曲(Jaheimのバラードとしては珍しいタイプです)。このコーラスが決まったメロディーを重ねて盛り上がっていき、Jaheimがそれに絡むように自由にボーカルを重ねていきます。じっくりと歌と声で聞かせてくれます。

11.Interlude

つなぎとなるに相応しく感傷的な歌いこみをする一曲。

12.Everywhere I Am

温かみのある一曲です。気持ちがいい曲ですねー。なんか、太陽に包まれるような暖かさをもったバックコーラスと、Jaheimの歌声にただ惚れ込んでしまいます。地味だがいい曲です。

13.Tight Jeans

JAZZYでFUNKYな曲で、リズムで引っ張っていき、バックボーカルがここでもいい味だしています。Jaheimもそれにつられていい声で、歌いこんでいきます。この声聞けば全てOKでしょ!といいたくなるぐらい聞いてて安心感と安定感がある声です。シャウトもただ声を荒げてシャウトするのと違っていろいろ工夫されていて、幅があって楽しませてくれます。

14.Whut You Want

電話のやり取りの中、Jaheimが歌いこんでいくのですが、これがそんなの気にならないぐらいにJaheimの歌声が通る通る。この声は凄いなーと改めて感じさせてくれます。

15.Every Which Way feat. Duganz

Bass音が鳴り響く中、ドス黒いFUNKな一曲が展開されます。1stの肌触りに一番近い曲ですね。こういう曲でこそ、彼の歌声は、光ります!この濃い雰囲気に負けない濃くFUNKな歌声を堪能させてくれます!1stが好きな人には一番オススメできる曲です!

16.Still Ghetto feat. Taquane

最後を締めくくるに相応しいFUNK NUMBER!体を揺らし聞き入ってしまう一曲です!サビでの力強さも圧倒されます。まだGhettoを意識してるんだっていうのを存分に感じさせてくれます。

(Producer)

No I.D. & Xtreme:(2)
Kaygee:(1),(3),(5)
Wesley Hogges;(7),(8),(15)
Eric Williams:(7),(8)
Malik Pendleton:(6),(9)
“You Can Ask” Giz:(4),(10),(11)
Eddie F. & Darren Lighty:(12),(13)
Drummer & DJ Production:(14)
Michael Williams:(15)
T.O:(16)

(LINK)

OFFICIAL

☆☆☆☆☆☆(傑作!オススメ!)