Ruff Endz / Someone to love you

01.Someone To Love You
02.Will You Be Mine
03.You
04.Cash, Money, Cars, Clothes (Feat. Memphis Bleek)
05.Bigger
06.Shake It
07.Would U Leave Me
08.Sure Thing
09.Kamasutra
10.Threesome
11.If It Wasn’t For…
12.You Mean The World To Me
13.Don’t Stop
14.Look To The Hills

(概説)

Ruff Endzの2枚目!前作では『No More』がヒットしてCLUBっぽいサウンドに進むのかなと思ってたんですが、正当派の歌モノ勝負をかけてきました!Ruff Endzは、2人組みの男性ボーカルデュオという今でも、K-Ci&JoJo、Night&Day、など極少数派のボーカル形態のアーティストです、無論JODECIのK-Ci&JoJoが有名なので、K-Ci&JoJoと比較されることが多いのですが、彼らとは、その楽曲や、歌い上げ方などで違う面も存在するので、単純に似てると評するのは適切ではないと思います。特にその違いを明確にしている彼らの特徴は丹念なボーカルワークです、熱いんだけどちゃんとまとめ上げられているのが素晴らしいと思う。K-Ci&JoJoのような纏め上げられていない雑で情熱的な熱さもステキなんですが、この人たちはもうすこし温度が低い中で歌い進めるんですね。特に、最初のバラード攻勢でわかるのですが、熱く歌い上げつつもどこか優しさが感じられる温かみをもった歌い方です。そこが温度が低いという理由です。このバラード3連発でやられること必死です。特に2曲目「Will You Be Mine」では、歌い上げるときに目を閉じて聞いてしまいそうになるほどの名曲です(これ聴いてると、気持ちよくて倒れそうになります・・・)。やっぱり、こういう暗めよりも、明るい温かみがある楽曲がこの人たちにはあっているように感じます。本当に温かみがあるアルバムに仕上がってます。
ただ、アルバム全体を通して、UPの出来がもう少しなのが残念。これは!って曲がない・・・つまりUPのバリエーションが少ないんだと思います。同じ感じのUPばかりあると彼ら本来の熱さが伝わってこないんですよね・・・あと、Slowバラードは転調がいい味だしてるんだけど、UPは転調が少ないのが、残念・・・今って転調がうまくいってないと面白みが半減するんですよねー特にUPは。でも、楽曲的にはその辺のアーティストよりはぜんぜん面白いので、UPも楽しめますので、ご安心を、決して捨て曲があるわけじゃないし、低音ボーカルの熱い歌いっぷりに注目して聞けば楽しめますが、楽曲だけに集中して聞くと、なんとなくマンネリを感じてしまう・・・たぶん、Cee-LoやMusiqなどが素晴らしいUPを届けてくれているせいなんでしょうけど。UPのバリエーションがもっと多ければ、今年の一番のアルバムになること間違いなかっただけに、残念・・・なんか、もっと歌い上げるUPが欲しかったなと感じます。もしくは、Funkっぽい新しい志向性持つ曲も挑戦して欲しかった。もしくは、バラードオンリーで攻めて欲しかったなー。微妙にバラードアルバムになりきれてないところも残念。
それは、さておき、本当に彼らの歌心溢れる快心の一作になってます、ぜったい買いですねー!ここ最近では、一番歌を堪能できる作品に仕上がっています、歌好きな人は絶対に聴くべき作品です。捨て曲なしの、今年の良作に入るでしょう~。
オススメ:(1),(2),(3),(4),(9),(12)

(曲解説)

01.Someone To Love You

これを聴かずして、今年のバラードを語るなー!っていうぐらい、ステキなバラードです。楽器の音とかでひきつけるのではなく、メロディーラインの美しさと、徐々に熱くなっていく素晴らしい歌声で聴くものを惹きつけて離しません。そして、ひっそりとバックで二人を支えるピアノもいい味出しています。徐々に熱を増していく二人の掛け合いが頂点に達した瞬間の気持ちよさは最高です。本当に暖かい気持ちになれる素晴らしい曲です。この曲はデュオだからこそできる、一人がメロディーラインを歌いそれにつっかかるようにシャウトしていくという関係がとってもよく現れている。これほどメロディーを大切にした曲は久々に聴きました。素晴らしい!今年の名曲でしょう~。

02.Will You Be Mine

バラードとしては、一曲目を上回る素晴らしい出来です。一番の名曲ですね。サビでの歌い上げがクラってくるほどに気持ちが良く、そしてバックで歌う声もかっこいい。途中で絡んでくるギターのサウンドが絶妙です、このギターをかき鳴らす音ってバラードにはなかなか合うことは少ないのですが、うまく絡めています。その後の、ファルセットが頭の天辺を抜けていくようなそんな感覚がするほどの、快感を味あわせてくれます。最後にかけてのコーラスの厚くするやり方も曲を盛り上げます。ラストのピアノとONLYで終わるのも、心に染みてきます・・・染みるわー。暖かいけど、染みてくるすごいいい曲です。

03.You

温かみのある曲。彼らの熱いだけじゃない優しさがこもった声がそうさせるのか、こういう温かみがあるバラードでこそ、Ruff Endzは力を発揮します。バックコーラスとの絡みが、温かみを増しています・・・この前半の3曲では、温かみのあるバラードで一気に彼らの歌の世界に、歌に込めた想いを感じさせてくれます。本当に気持ちが良く暖かい感情をぬくもりを感じさせてくれる3曲です。この3曲を聴けるだけでも、このアルバムは買う価値があります!

04.Cash, Money, Cars, Clothes (Feat. Memphis Bleek)

いきなり、MCがはいって、叫びだしますが、中々Rhythmの効いた一曲です。UPの曲の中では一番かっこいいです。リズムにのった歌い方とMemphis BleekのRapとの相性も面白いし、低音のボーカルの声がいきています。彼の声はネバッコイのですが、今作ではカラッとした感じに聞こえますね。ネバッコイ歌が多い中で、結構爽やかにカッコよく仕上げているのが、好感持てる曲です。Ruff Endzの新しい面を見た一曲。こういう感じのUPが多ければ、このアルバムの評価はあがったのになと思える。

05.Bigger

ギターのエッジが効いたスローでメローな曲です。彼らの前作の流れを周到するちょっと暗めなバラード。でも、彼らの好きな、ちょっと暗めな熱さが表現できていますね。こういうところがK-Ci&JoJoっぽいといわれる所以なんでしょうね。(高音のトライアングルのような音が微妙に携帯のメール着信音なので、間違えます・・・よく。)

06.Shake It

ミドルUPで、サビの低音のドラム音がかっこよく、かなり聞かせてくれる一曲。低音のボーカルの絡み具合が最高に熱く、かっこいい曲です。こういうボトムの強い曲にこそボーカルの低音は合うんですよね。かなりシャウトで聞かせてくれる一曲です。もう一ひねりあったら、名曲だったのになー。もう一回くるかなーっていうところで終わってしまう・・・残念。

07.Would U Leave Me

今風のリズムを使っている曲。濃い一曲ですね。コーラスに厚みがあるので、低音のボーカルの吼えてます声がかなりカッコよく聞こえます。吼えるほどにK-Ci&JoJoっぽく聞こえるのは、やはり、K-Ciに似ているからだろうか。

08.Sure Thing

最初のギター音が印象的なミドルバラード。このバラードもRuff Endzらしさがでてる楽曲です。サビでの熱さは、やはり素晴らしい~!コーラスもよく練り上げられていて、地味に長く聞ける曲じゃないかなと感じています。バラードの出来は素晴らしいと思いますよ、やっぱり。

09.Kamasutra

なんの意味かはちょっとわかんないんだけど、かなりビートの効いた熱い一曲です。ここ数曲は、ディープにビートを効かせて、責めてきます。ビートが効いている、なんともRuff Endzらしいアップな曲です。二人の掛け合いもあって一番彼らのカラーに忠実な一曲でしょう。最後のうなりに近い叫びは、脳天直撃するほどかっこいいです。ホントこの人たちの声はUPでもバラードでも、脳天にくるんですよねー、突き抜けていく感じなんですよ。だから、はまると相当カッコよくなります。この突き抜ける感じがK-Ci&JoJoよりもよりストレートで濁りがないのが、特徴かな。K-Ci&JoJoは突き抜けるというよりは体全体に響くって感じに近いかも。

10.Threesome

ちょっとやらしめなメローなSlowバラード!ファルセットが心地よく響き、ひきつけられます。今までの曲とちょっとちがい新たな挑戦が感じられて好印象を受けます。こういうちょっとやらしい感じの曲も今後歌って欲しいなと思いました。

11.If It Wasn’t For…

早いリズムで畳み掛けるように歌うUP!ボトムの効いたドラム音と、力強いボーカルとの絡みが曲に強さを持たせていて堪能できます。かっこいい曲だ。

12.You Mean The World To Me

なぜか、前作と同じ曲がRenameされて入っているのですが、この名バラードが多いアルバムの中で聴くと、この曲の良さが引き立ちます。このアルバムの中では2曲目に次ぐ素晴らしいバラードです。歌い上げるという言葉は、こういう曲のためにあるんですよねー。徐々に徐々に盛り上がっていくこの素晴らしいメロディー構成・・・素晴らしいの一言です・・・本当に聴いてきて気持ちがいい曲です。1stのときよりもより音を削ってストレートに表現しているのも評価できる点です、この曲がもつ本来のメロディーラインの美しさを引き立たせています。彼らもこの名曲をもう一度みんなに注目して欲しかったんでしょうね。その試みは、成功していると思います。本当に美しい曲です・・・

13.Don’t Stop

細かいビート音の上で、2人が跳ねるように歌うUP。かなり踊れる曲に仕上がっています!かる~く聞き流せる感じなのがまたいいですね。もう一ひねり転調とかがあると、さらによかったぞ。

14.Look To The Hills

締めを飾るミドルバラード。本当にストレートに歌う人たちです。変な小細工は必要がないぐらい胸にストレートに響いてくるこの声は本当に素晴らしいと思います。最後の熱い掛け合いは、聞くものの気持ちも熱くさせてくれます。声にいくえにも表情が乗せられる素晴らしい歌い手ですね。

☆☆☆☆☆