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Tony Rich / The Picture

01.Because There's U (Prelude)
02.Gone Girl
03.Somethin About U
04.R U Breathin'
05.That One (That Girl)
06.Quiet
07.Pictures (Never Die)
08.Would U Lie?
09.Moving On
10.Sponge
11.Do U Feel Me? (Interlude)
12.U My Girl
13.She Loves Me
14.Don't Be Worried
15.Beautiful
 
Tony Rich / The Picture

(総評)

90年代半ばのNew Classic Soulの時代から安定したリリースを続けるアーティストTony Richの4枚目のアルバムです!ギターを主体としたちょっとフォーキーだったりRockな色合いもあるアーティストで、3枚目では正直Rock色が強すぎて個人的にはいけなかったのですが・・・
その思いを裏切る素晴らしい4枚目を届けてくれました!1stでみせた緻密な音使いや、メロディーの美しさ厚みのあるサウンド!そのどれをとっても、耳を楽しませてくれる作品になっています!いや〜Tony Richお帰りといいたくなるほどに、粋なサウンドを届けてくれています。なんといっても、このアルバムはもう全然音の厚みというか美しさが違います。緻密に作りこまれたその音や歌声にただただ感嘆するばかり。
2曲目「Gone Girl」の繊細でどこか癖になるような優しい歌声にもうぐんぐんと引き込まれ、彼の本来のシャウトの素晴らしさにうっとりとしているまに、どんどん曲が流れていきます。途中前作同様Rock色が強い曲もあるのですが、でも、前作は特に実験的な要素が多かったのですが、その実験がうまくいったのか、Rockっぽくもありながらも、きちんとR&Bのグルーブを出し切ることに成功していて、全然前作とは音の良さが違います。美しいファルセットやシャウトも全てが上質に感じるほどに緻密に練られた歌が気持ちがいい!
そして、何より素晴らしいのが、5曲目「The One (That Girl)」!サンプリングというか、ギターで素晴らしいサンプルを見せ素敵な曲を聞かせてくれます!このギターの音色癖になりますね〜。美しくて心に残る名曲です!そしてさらに12曲目の「U My Girl」で見せるうねるグルーブの虜にさせられます!あぁ〜こういうのをやってくれてこそこの世代のアーティストだよね!って思わず頷いてしまうことでしょう。Rahsaan Pattersonとかもやりそうな軽快なFUNKチューンがたまりません!思わず体を揺らしたくなるような一曲です!そして、最後に温かみにある歌声に癒されてしまう15曲目「Beautiful」で穏やかでリッチな時間が過ぎていくなんていう・・・素敵な時間を過ごせる一枚になっています。 それ以外にもちょっとフォーキッシュだったり、Rock色があったりアコースティックなサウンドだったりと様々なTony Richの色を見せながらも、R&Bという統一された歌世界になっていて、これぞTony Richというに相応しい名作になっていると思います。
今回はより1stの色合いに近いとても胸に訴えてくる作品になっていますよ!オススメです!

オススメ:(12),(5),(2),(4),(10),(12),(15)

(曲解説)

01.Because There's U (Prelude)

1曲目から前作とは違うギターも控えめなアーバンな雰囲気が漂い期待させてくれます。語りとバックで軽く歌うTony Richの声が聞こえるだけですが、もう十分にアルバムのよさを期待させてくれるイントロです。

02.Gone Girl

パッシャっていう音と共に心地よい音色が響き、スムーズでトロトロのSweetなミッドバラードを展開していきます。あぁ〜このグルーブ感を聞くと昔のTony Richがもどってきてくれたー!とうれしくなります!サビへのメロディーの流れも美しくて思わず聞きほれてしまいます!素敵な一曲ですよー!"You Know?"とさりげなく絡み合う感じなども、自作自演家であるTonyのグループをより見せてくれます!徐々に盛り上がっていく歌声もいいしワンランク上の心地よさを感じさせてくれますよー!

03.Somethin About U

余裕がある美しいファルセットをこれでもかと見せ付けながら、心地よいグルーブ感に飲み込まれていく一級品のミッド調の一曲。女性ボーカルとセクシーに絡みながら、心地よく聞かせていきます。爽やかに、ただひたすらに爽やかに聞かせてくれます!

04.R U Breathin'

前作で見せたちょっとロック色の強いサウンドをさらに押し進めたロックギターが豪快に鳴り響く一曲です。でも、全開のようにつまらなくなることはなく、アルバムの中でいいアクセントになっています。最後のギターでの見せ方は凄いですよ〜〜!

05.That One (That Girl)

こちらでは、ちょっと高めのエレキギターをつまはじく音がなんとも雰囲気を出している名ミッドバラード!これを聞いたときにこのアルバムはいい!って直感したほどです。どんどん重なっていくその美しいメロディーにのせた歌声がもうたまりません!華麗なその楽曲にエモーショナルなボーカルがこれでもかと乗っかり、その濃密な歌の世界に酔いしれてしまいます・・・素敵ですね〜・・・聞いた後に必ず充実感が残る出来になっています。

06.Quiet

ちょっと大人しめなFUNKの要素が入っていて、最初からネットリと聞かせながら、サビで一気にネットリとしたそのメロディーにずるずると引き込まれていきます・・・特に後半のじっくりとやわらかく進んでいく感じなんか最高です!とてもお洒落な感じがするサウンドですね。

07.Pictures (Never Die)

タイトル曲は、インタールード的な一曲で、静かなサウンドに、渋い語りが素敵ですね。

08.Would U Lie?

ちょっと押し沈んだような雰囲気から一辺、明るい楽しい曲調へと変化します!ちょっとロッキッシュなサウンドで、手拍子が結構複雑に入ってて、これがなんか面白いです。ちょっとお洒落な雰囲気をうちやばるかわいい感じの曲で、Tony Richの新たな一面を見せてくれます。

09.Moving On

ストリングスの豊かな音色に誘われるように、フラッと引き寄せられる一曲です。Tony Richは、同じくNew Classic Soulとして出てきたアーティストとは一線を画すような単純にR&Bと括れないバックグラウンドの広さがあるのですが、ちょっとフォークっぽいこの楽曲はその一端を垣間見せてくれます。

10.Sponge

ゆったりとした曲が続き、ここでやさしい歌声の一曲へと・・・そして、このサビが切ない!なんといっていいのか、やさしい感じから一気に沸き起こる不安や切なさを感じさせるようで、そのサビとサビ前の雰囲気の変化がとても心に訴えてきます。サビでのTony Richのシャウトにはただただ胸を締め付けられます。切ないな〜。

11.Do U Feel Me? (Interlude)

この人本当にInterludeさえもかっこいいですよね〜。そういうバックの演奏の良さや、メロディーの素晴らしさも、このアルバムの完成度を高めています。

12.U My Girl

もうイントロのグルーブがぷんぷん匂ってくる感じからしてたまりません!ちょっと体を揺らしながら、クラブで女性と踊りながら聞くようなそんなおしゃれでかっこいい一曲です。たまりませんね〜!こういう上質でかっこいいR&BとFUNK色のある楽曲っていうのは、New Classic Soulを経た人らしいですよね〜。

13.She Loves Me

ここでもちょっとRockなノリで、軽いタッチの歌を披露していきます。でも前作ほど、Rock色が鼻につく感じではなくて、Rock色をもったR&Bって感じで、Tony Richにしか出せない味があって面白いのです。前作は実験的な作品でそれで、物にして、今作があるんだな〜と感じさせられます!

14.Don't Be Worried

アコースティックなサウンドで静やかに歌いつないでいきます。Eric Benetが最新作でやっていた感じに近い一曲です!でも、もっとなんか気持ちよーく聞き込める感じですね。メロディーもしっかりしてるし。

15.Beautiful

いや〜もう最後がこんな晴れやかな爽やかなソウルフルな作品だとは!思わず気持ちいい〜!といいたくなるほどに、心に暖かく響いてきます!Tony Richの歌声が暖かくて・・・それにやわらかいメロディー・・・たまりませんよ。思わず一緒に口づさんでしまいます。この鮮やかでかっこいいアコースティックな感覚にはやられますね〜!

(Producer)

Tony Rich : All Song!
Solomon Anderson:(2)
Priscilla Jones:(3),(15)
Elijah Jones:(5)

(LINK)

OFFICIAL
☆☆☆☆☆☆

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