Noel Gourdin / After My Time
02.Better Man
03.The River
04.Open
05.Hurts Like Hell
06.Led You On
07.Reach
09.P.Y.T.
10.Sorry
11.Summertime
12.Too Late
13.Make The Most
(総評)
2008年デビューの新人の中でもひときわアルバムの完成度が高かったアーティストがこのボストン出身のシンガーNoel Gourdin!Naughty By NatureのKay Geeがプロデュースに絡んでいるので、Carl Thomasとかそのあたりを意識しますが、モロにその期待を満足させてくれます!新しいソウルサウンドを存分に聞かせてくれています!Musiqなどを意識させるフェラデルフィアソウルや、ネオソウルの潮流を少し引きつつも、しっかりとメロディアスで魅力的な楽曲が並ぶ好アルバムになっています!
どの楽曲もKay Geeが見つけたというだけあって、ソウルフルで温かみがある楽曲が多く、聞いていてどの曲も心地よい雰囲気をもっています。そんな中、もっとも注目だったのが、5曲目「Hurts Like Hell」!このファンキーっぷりは本当に見事でした!絶妙なファルセットの混ぜ具合、浮遊感漂うメロディー、ファンキーなサウンド!どれをとっても2008年もっともかっこよかった一曲です!思わず一緒にファルセット気味なLuLuLuというフレーズを歌わずにはいられません。このどんどん畳み掛けるように歌い上げる見事さには舌を巻きました。しかもセルフプロデュースなんですから!そのほかにも1曲目「One Love」の陽光のような明るさをもったソウルフルな一曲!歌い手としてのうまさも感じさせてくれます。区政になるようなフレーズがたまらない8曲目「I Fell」で魅了してくれたり、2曲目「BetterMan」では、Kay Geeが、やっぱりすばらしいプロデュースでNoel Gourdinのよさをこれでもかと演出してくれます!Raphael Saadiqによるファンキーな一曲9曲目「P.Y.T.」でクールに聞かせ!12曲目「Too Late」では、メロディーを重視した楽曲でも十分に聞かせられるところを見せてくれたりと、一枚の中でも、ソウルフルという芯は通っているのですが、一辺倒にならない幅の広さを感じさせてくれます。新人のアルバムとしては、2008年もっとも水準が高い一枚になっています。
Noel Gourdinというシンガー自体の面白さと、それを見事にプロデュースしているプロデューサー陣という最高の体制を見せてくれるので、アルバム通して一気に聞けてしまいます。これは2008年の代表作としてもっておかないといけない一枚ですよ!
(曲解説)
01.One Love
明るい陽光のようなサウンドにのって、気持ちよくファルセットを織り交ぜながら、広がりあふれるような歌声を披露していきます。本当に気持ちよく本人も歌い上げていて、一曲目としてもふさわしい気持ちがいい一曲です。アルバムの水準の高さを示してくれています。深さと温かみのあるNoel Gourdinの歌声のよさを感じさせてくれます。
02.Better Man
イントロのソウルフルなボーカルに続いて、クラシカルなソウルボーカルを聞かせてくれます。適度なファルセットと、ソウルフルな地声の歌声を適度に織り交ぜながら、クールだけどソウルクラシカルな雰囲気を演出してくれます。まさに、ソウル好きにはたまらない極上の一曲ですね。ドラムの力強い音にあわせて、どんどん歌いこんでいきます。歌いこんでいくのも、バリトンシンガーとは違い、シャープな爽やかさとソウルフルさが絶妙に混ざったいい声しています!Key Gee冥利に尽きる一曲ですね。
03.The River
シングルカットされている曲なのですが、圧倒的に他の曲の方が水準高いという面白いアルバム構成になっているのですが、もちろんシングルカットされるぐらいだから、いい曲なのですが、他の曲に比べたらちょっとインパクトに欠けるかなって気もしますが。でも、十二分に優しさあふれるソウルフルなKay Geeらしい雰囲気をかもし出しています。
04.Open
バックの奏でる面白いメロディーと、淡々と歌いこんでいくNoel Guordinの歌声の対比が面白いですね。シンプルなドラムトラックに単調に乗せつつも、徐々にメロディーを深めていく様が、さすが!と思わされます。なかなか聞いたことがないProducerさんでしたが、結構メロディーセンスで楽しませてくれる一曲です。
05.Hurts Like Hell
このリズミカルでファンキーでかっこいいサウンドとメロディーはなかなかお目にかかれません!いやー、これほどファンキーな一曲を見せてくれるとは!これを聞いて惚れました!畳み掛けるような歌い込みの仕方と、ファンキーなサウンド、コーラスのメロディーのすばらしさに、ファルセットで見せる見事なファンキーセンス!すべてが、かっこいいなーって思わせてくれます!どんどんメロディーと歌声が重なっていっていく感じとかたまりませんよ!
個人的にはサビのメロの「るるる〜」というメロディーの崩れ落ちるような展開の絶妙さが本当に素敵過ぎます!
シンセの音色もかっこよくて、これをセルフプロデュースっていうんですから、Noel Guordinのトラックメイキングやメロディーメイカーとしての実力も、楽しみになってきます。このアルバムでは、セルフ楽曲はこれぐらいですが、他にもぜひ聴いてみたくなります!
06.Led You On
一気にラブバラードなソウルサウンドへと引き戻されます。大空に飛び立ちそうなギターの音色がとても似合っている一曲で、伸びやかにNoel Gourdinも歌いこんでいきます!爽やかなRockシンガーのような楽曲ですが、Neol Gourdinが歌うと、またそれに、適度なソウルエッセンスが加わることで、Rockなサウンドのかっこよさはそのままに、ソウルフルで広がりがある一曲になります。
07.Reach
ビートにのってテンポよく歌っていきます。Reachというフレーズが何度も繰り返されて耳に残ります!シンプルでちょっとかわいらしいメロディーとサウンドに、ソウルフルなNoel Gourdinの歌声が乗ることで、楽曲としての完成度も格段に上がっています。プロデューサーKasid & SeanとNoel Gourdinの見事なケミストリーを感じずにはいられません。こういうノリがいい曲いいですねー!
08.I Fell
こういう正確なリズムサウンドに淡いシンセが揺れ、徐々に厚みを増していくサウンドはたまりませんね!しかもメロディーセンスがすばらしく、一度聞くと一緒に歌えてしまうほどに、インパクトがあります!Brian Keenedyというプロデューサーやりますねー。いい曲ですわ。サビの貯めを作った歌いっぷりも、かっこよくて、癖になりますねー!最後にかけてフェイクでぐいぐいアカペラっぽく聞かせるファルセットは見事です!
09.P.Y.T.
Raphael Saadiqがプロデュースで参加した一曲!いかにもRaphael Saadiqだなーというギターのサウンドがたまりません。抑えたファンキー加減を遺憾なく発揮してくれています。Noel Gourdinもそれにあわせてセクシーさとファンキーさを併せ持ったような歌声を披露してくれます。サビでは伸びやかなファルセットで、他ではファンキーに歌いこんでいきます!同じループにのってどんどん深みにはまっていく曲の深さを感じさせるのが、さすがRaphael Saadiqといったところですね。
10.Sorry
やわらかな音色にのって、緩やかに歌うソウルマナーあふれる一曲。アルバムの中でも一番ストレートで大人しめな一曲ですが、こういう曲調でこそ、歌声の伸びやかさを感じることもできます。濃すぎずに、適度なファルセットを織り交ぜていくところは彼の歌声の天性の部分がなせる業でしょう〜。
11.Summertime
ここら辺は、より落ち着いた雰囲気の楽曲で、じっくりと歌を聞かせてくれます。すべての楽曲が非常にコンセプトがしっかりしているので、安心して聞いてられます。もちろんこの曲も有名なプロデューサーAndre Harris and Vidal Davisによる一曲で、シンプルで落ち着いた雰囲気ながらも、決して聞き飽きないしっかりとしたつくりになっています。さりげなく聞ける曲があるアルバムはいいアルバムですよね。
12.Too Late
さやかな風のようなギターサウンドにのって、グルーヴィーに歌いつないでいく一曲!どこか風を感じさせるNoel Gourdinの歌いっぷりも素敵で、その流れるようなメロディーラインにうっとりして聞き入ってしまいます。最近は線の細いシンガーが多いですが、こういうしっかりと歌いこめるシンガーにこそこういうメロディアスで美しい一曲を歌ってほしい!サビでのメロディーがインパクトがありますよ!
13.Make The Most
最後は、シンプルな楽曲に、シンプルなメロディーで、コーラスと歌いこんでいく一曲で幕を閉めます。最後にふさわしい、みんなで暖かく歌いこんでいく感じで、聞いていてもホッコリするような一曲です。こういうソウルサウンドは気持ちが落ち着くしいいですね!
(Producer)
Antwann "Frost Beatz":(1)Kaygee:(2),(3)
BK:(2)
Terence "Tramp" Abney:(3)
Salaamremi.com:(4)
Noel Gourdin:(5)
SoundZ:(6)
Kadis & Sean:(7)
Brian Keennedy for Tem BK:(8)
Raphael Saadiq:(9)
Dernst Emile:(10)
Andre Harris and Vidal Davis for Vidal:(11)
Eddie F and Darren Lighty:(12)
T.O.:(13)
Balewa Muhammad:(13)
WesWind:(13)
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