Metrone / Chemistry

(総評)

Carlos Metrone ReynoldsことMethrone改め、Metroneの3作目となるアルバムがひさびさに出ました！こういう地味な中堅所のシンガーががんばってくれるのは、本当にうれしいですねー！とても丁寧な歌い方をするR.KELLY調なシンガーさんで、もっとメロディアスな歌い口にした感じのシンガーソングライターです。全てのトラックとメロディーを自身で制作する、まさに第二のR.KELLYといってもいいぐらいの素敵な曲を多く書くのです、今作でも2曲目でのセクシーな歌い方が示すようにフェイクがとてもセクシーで魅力的なのです！後半に必ずあるフレーズの面白い持っていき方や転調したときの面白さなど、また突然奇抜な一曲を入れてきたりと、シンガーソングライターらしい楽しみもところどころにあったりします。
1曲目の歌い方から歌いこんでいるなーという雰囲気にさせてくれ、2曲目の「Don't Rush」で、ミッドテンポな良曲を披露し、そこから、じっくりじっくりと、徐々に聞き手をMetroneの世界観へと引き込んでいくようなアルバムです。そして、7曲目「Roll」での派手なUPソングへの転換っぷりが、彼の1stアルバムの「My Life」の「Dance」って曲を思い起こさせて懐かしくなります。さらに次ぐの8曲目「I Like the Way」では、その「Dance」の特徴的なフレーズを入れたりと、なかなか自身の作品への愛情も感じさせるところがいいですね！後半13曲目「I Have To Know」で、歌い手としてのMetroneのシャウトなどへのこだわりもみせてくれたりして、普遍的な大バラードっていうのは、ないのですが、その分ミッドテンポで心地よく聞き手を酔わしてくれるような作りになっています。特にどの曲でも見せてくれる彼独特のシャウトやフェイクがたくさん出てきて、それを聞くのも楽しめます！
前作の名盤「Picture Me」の素晴らしさには敵いませんが・・・なかなか実力派らしいセクシーな歌をそろえた好盤にしあがっています。
ソングライターでもあるので、R.KELLY好きは是非一度は彼のアルバムを聞くべきです。声質も似ているし、そして、楽曲の雰囲気も結構似ていたりして、R.KELLYよりも味わい深い声しているので、なかなかセクシーな歌いっぷりにどっぷりとはまることが出来て面白いですよ。
彼の歌声は聞けば聞くほどに癖になっていくようなそんなセクシーさを持っていて、さらに聞き込めば必ず癖になる素敵なメロディーに溢れた一枚で、どの曲もメロディーも面白く、飽きずに必ず末永く聞ける一枚になってくれるでしょう。
ちなみに彼の以前の作品は
Methrone / My Life
Methrone / Picture Me
という二枚のアルバムです。正直2ndの完成度と1stの奇抜さには敵いませんが、3作目らしい内容の充実っぷりとエロさをもった一枚に仕上がっています。ぜひ彼の作品をもっている方は買ってみてください！彼に興味が出た方は、まずは2作目は絶対に名盤なのでオススメします。個人的には1stのDance！って曲が好きなのですが。そちらも堪能してみてくださいね。

(曲解説)

01.Chemistry (Intro)

MethroneらしいSEXYな歌声に、端麗なサウンドがのり、心地よいIntroに体を揺らしていきましょう。語りから、ちょっと上ずった歌声がたまらないですねー。こういうR.KELLY調な歌い方は、ホント特長的ですよね。名前が変わっても一発でわかりましたもん！このIntroはホントなんか雰囲気があっていいですよー！

02.Don't Rush feat.Sinamin

なんとも軽快なSinaminのRapから始まるこのアルバムでは珍しいUPテンポな一曲、UPテンポといってもSEXYなMetroneが歌えば、自ずとSEXYな雰囲気をもった曲へと変わってしまいます。曲の雰囲気も左右してしまう歌声の持ち主なのです。どんどん深く深く聞き手に入り込んでい来るSEXYなMetroneの歌と、Rapperのノリがうまく混ざりとても聞き触りのよい一曲に仕上がっています！どことなく切ない泣き節が入ったフェイクがなんともセクシーでかっこいいのです！この曲はオススメ！

03.What It Feels Like

ミッドテンポな端麗なメロディーと歌い口、そして時折みせるやるせないフェイクがたまらない一曲。温かみのあるシンセの音色の中、ゆったりと歌っていくのですが、徐々に心から切ないようなフェイクやシャウトを見せ付けてくれて、ホント心動かされます。くるし〜くなる感じがまたたまりません。メロディーラインも丹念に歌っていき、それに情熱的にフェイクをのせて盛り上がっていきます！

04.Call Me

3曲目と同様ネットリとしたSEXYな雰囲気で、じっくりと歌っていきます。なかなかゆったりとした雰囲気にのって、体を揺らして聞き入ることができます！このなんともいえないねっとりとした雰囲気にどんどん深く酔わされていきます。同じフレーズをどんどん繰り返すことで、深く深くこの曲のムードが深まっていけるのです。そんな中で、さりげない細かい違うフレーズとかを入れていくので、それが引き立っていくのです。とても緻密な一曲ですね。

05.You & I

ちょっと明るめなトラックに、ファルセット気味に展開していくメロディーと、ちょっと淡い感じのバックトラックが面白く絡んでいきます。こういうセクシーなファルセット歌える人はそうそういませんね〜。一気にサビで高まっていくメロディーも魅力的です。

06.Things That Lover's Do

アットホームな雰囲気の温かみのある一曲。サビでのメロディー展開の美しさが見事で、特にちょっとした語りも入ってたりして、その辺のバランス感覚も素敵なんですよね。絶妙にメロディーラインや、フェイクなどの味わいを変えて、みせてくれるシンガーです。

07.Roll feat.Sinamin

あまりの唐突っぷりに誰もが驚く一曲！1stの「My Life」を持ってない人はなに？！とか思っちゃうかもしれませんが、こういうとんでもなく面白いフレーズの曲が作れるのも彼の魅力！R.KELLYっぽいといわれる所以でもあります。こういう軽快なヘンテコな曲調こそMethroneらしいのです！1stアルバム「My Life」の「Dance」を思い出しますねー。一緒に思わず、バリバリと歌い上げたくなっちゃいます。Rapperの女性がまるでMissyのように、なんか楽しげな雰囲気にRapしていくのが曲調にあっていて、いいんですよねー！こういうHIPHOP調までかっこよく歌い上げてしまうのはたまらない！

08.No Panties

2ndアルバムでみせた素晴らしい歌唱をここでは見せ付けてくれます。タイトルはエロ一直線ですが・・・（笑）ゆったりとした曲調に誠実な歌声をのせていきます。前半のネットリとしたのとはまた違う爽やかで心地よい雰囲気に思わず聞き入ってしまいます。特に彼は自身の語りと合わさったりするとよりセクシーに聞き手に響いてくるんですねー。そしてここではシャウトも存分に見せてくれます！これがたまらないですよ〜、まさにSEXYな歌い方っていうのはこういうのだっていうのを見せ付けてくれます。

09.I Like the Way

こういうの明るい曲調も彼の声の明るさと相まってなかなか他のアーティストには出せない味がでています。ちょっと遊び心が入っていて素敵なんですよね〜。そして、ここで歌っている「Dance, Dance, Dance」っていうフレーズに彼の1stを持っている人なら懐かしい！と思ってしまうこと間違いないですね！いやはや懐かしい！こういうミッドテンポ調の曲をしっかりと歌い聞きやすい感じにしてくれているのはアルバムとして完成度が高いです。

10.Knee Deep

語りから入るスローバラッド！普遍的なスローテンポなものほど、後半に彼のセクシーな歌い方やフェイクがいきていくんですねー。たまに、シャウトしたり、その入り方がとてもツボだったりと、なかなか聞き込むと面白い曲を常に提供してくれます。後半の畳み掛けるようなシャウトとメインメロディーが交差していくのが、かっこいいです！

11.Heat It Up

スローバラードで、ゆったりと歌いこみ、しっとりとした曲調で聞かせてくれます。このネットリ具合は、ベテランだから出せる味っていうのか、これほどねちっこくひたすら正攻法で責められるとは思いませんでした。ゆったりとした心地よい気分にさせてくれる曲です。

12.I Don't Wanna

曲調は極端にかわることはないのですが、変わらない中にある違いが大変面白いのです。決して大手を振っていい曲だ−！というわけではなく、なんかどことなく一小節の中のここの歌い方がたまらないとか、そういう楽しみ方ができる一曲です。特に後半でのたまらなく歌い上げるシャウトとか、なかなか癖にさせてくれますよ。

13.I Have to Know

どこかで聞いたことあるフレーズを後半に用意し、スロー連続で聞き手に迫ってきます。いやー後半のフレーズとそれに絡み合うように歌うMetroneのセクシーな姿勢に、どっぷりと浸ってしまいます。これぐらい丹念にフェイク重ねて、深く深く潜ってくれるとたまらないものがありますよね！

14.Don't Rush [Between the Sheets Mix] feat.Sinamin

2曲目のなんとIsleyのBetween The SheetsをモチーフにしたRemix。まさにMetroneのセクシーさがより強調されていますね。2曲目よりもRapperとのバランスがよくて、同じフレーズを繰り返すことで、よりMetroneの独特なフェイクの良さが引き立っていく感じがします。

15.Doggie Style

最後もやっぱりミッドテンポな曲で締めです。こういう曲調が本当に彼は得意ですよねー。なかなかここまで単調な曲調で引っ張る勇気はもてませんよね。なんでしょう〜やっぱりこの人のフェイクや後半にあるフレーズの魅力的だからこそここまでもってこれるんですよねー。

(Producer)

(LINK)