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Lemar / Time to Grow

01.Soul Man
02.Better Than This
03.I Don't Mind That
04.What If?
05.Call Me Daddy
06.If There's Any Justice
07.Don't Give It Up
08.Time To Grow
09.Complicated Cupid
10.Maybe Just Maybe
11.Feels Right
12.All I Ever Do / My Boo (Pt II)
13.I Believe In A Thing Called Love (Bonus Track)
 
Lemar / Time to Grow

(総評)

2004年初頭にアルバムを出したLemarが2004年の終わりになんとも早いタイミングで2ndアルバムをリリースです!これが前作のノリのよさを踏まえつつも少し大人っぽさを感じさせる素晴らしいプロダクション!スローでいい曲が多いし、UPもノリがいいんだけど、少し落ち着いた感じで、じっくりと聞ける一枚に仕上げられています。彼の少しオヤジ声ともいえる、その特徴的なSOULFULボイスは、ますます磨きがかかり、味がある歌い方を見せてくれます。特にシャウトやファルセットが本当に上手くなっていて、しかもそのファルセットやシャウトに入るときの絶妙なタメ!これがもう言うことなしの絶妙なタイミングなのです。聞いていて気持ちがいい!ホント1年も見たいないのに、急に大人びたかんじがするその歌声の雰囲気に完全にノックアウトされてしまいます。見た目とかなりギャップがある、どこかオヤジっぽい渇きがありながらも、力強さも兼ね備えている、味のあるSOULボイスにやられますよー!
 サウンド的には、ストリングスや、ギターやピアノなどがメインで音数も多くなくシンプルな楽曲が多いのですが、その分元来の彼のメロディーセンスの良さが存分に引き出されていて、オッと思うようなメロディーの展開も多く楽しませてくれます。アコースティックな雰囲気さえする、シンプルな楽曲自体も、物足りないなんてことはなく、逆にごちゃごちゃしてなくて、爽やかな感じがして、SOULFULな彼の歌声との対比が実に面白い!そして、中にはまさに70年代SOULっていう感じのサウンドがあるのも彼のオヤジ声をしっかりと生かしきるのに、貢献しています。70年代SOULっぽい曲から、ノリがいいリズムトラック重視な曲まで幅広く聞かせてくれていながら、アルバムの1曲目にあるように、まさにSOULMANらしい全体がSOULFULな仕上がりになっています。ホント歌いっぷりもさることながら、メロディーセンスには驚かされますよ、どの曲もまずはメロディーでグッとひきつけながらも、その歌声のよさにうっとりしてしまいます。そしてそれを邪魔しないシンプルかつSOULFULなサウンド!UKのR&B界をこれからしょって行く人物としてふさわしいアルバムでしょう!
 こういう1stが売れたアーティストの2ndアルバムってあまりよくない場合が多いのですが、彼の場合は、1stの勢いでいきましたっていうのとは、また違う今度はR&B的なアプローチを見せてくれていて、ある意味2ndアルバムの方が数段面白いと感じさせてくれる、実に奥が深いアーティストです。今作では、Brian McKnightとの共演なんてのもあったりして、今後のUSでの活躍も視野にいれた感じで、期待してしまいます!
 そして何故かこの一枚なかなかTOWERやHMVに置いてないんですね・・・とってもいいUKのアルバムなのに!もったいない!絶対に買うべきだし、買って損はない一枚です!ぜひ1stを買った人なら、買わないと損です!1st以上のSOUL魂を感じさせてくれますよ!やっと3月のTowerで取り扱いになるかも・・・ちょっとUK盤がもう手に入らないみたいなので、3月のUS盤は皆さんぜひ!つーか、絶対いいから買ってください!

オススメ:(1),(2),(3),(6),(7),(8),(9),(10),(11),(12),(13)

(曲解説)

01.Soul Man

一曲目から軽快なピアノのメロディーにのって、UPテンポにかつSOULFULに歌い上げる、まさにSOUL MAN、Lemar!どんどんテンポを増していくその曲調が心躍らせてくれます。一曲目から虜にされてしまいますよ!しかも、サビの「Soul Man」っていうのときのタメが見事!そして、そこから耐え切れないようにフェイクをかましてくLemar!そこ以外でのスピード感たっぷりの歌いっぷり!もうたまりません!転調の仕方も申し分ないし、サウンド的にも力強いストリングが基点となりしっかりとピアノの跳ねるメロディーを支えていきます。いっきなり久々のUPモノでも名曲でしょう!

02.Better Than This

思いっきり一曲目で上げてもらったのですが、2曲目はシットリとLemarの歌いっぷりを披露してくれます。フルートの音が絶妙なアクセントになりながら、ここでも、しっかりとオヤジ声フェイクをたっぷりと聞かせてくれます。うーん、ステキ!そして、この曲は転調してからのストリングスとの絡み合いが絶妙なので、そこが聞き所です!

03.I Don't Mind That

ちょっと低い声で哀愁たっぷりに歌いこんでいくLemarの切なげな雰囲気に心打たれます・・・リズムトラックがしっかりしつつも、アコースティックギターが上手く楽曲の中でアクセントになっていて、その音色が切なさを増していきます、そうして、シャウトしながらしっかりと切なく歌い上げていきます。音数がグッと減って、シャウトをかましてそこから一気にファルセットに持っていくところなんか、絶対に泣けますから!切なげな恋心を歌い上げたステキな曲です。うーん、バラードの中でも一際光っていますねー!

04.What If?

SOULFULな光さす雰囲気のサウンドと浮遊感たっぷりなボーカルが心地よく曲が始まります。しっとりとゆったりと聞ける一曲って感じで、Lemarの底力をたっぷりと感じさせてくれる一曲に仕上がっていますよ。1stの質感に近いのですが、それをもっと音数を少なくした感じですねー。こういうシンプルな楽曲でも、しっかりR&BっぽくSOULな歌声で歌えるっていうところを証明してくれています。味がある歌い方するわー。

05.Call Me Daddy

ここではミッドテンポに早口に歌い上げていく曲で、サビでは一気に流れるように、さらーと歌っていくのですが、このメロディーが美しくて思わずうーんいいなーと唸ってしまいます。どことなく浮遊感があるメロディーがふわふわと気持ちよくさせてくれますよ。ホントここまで彼の魅力をたっぷりと見せてくれるプロダクションで、2ndアルバムの水準としては、もう異常に高いですよ!普通1stがいいと落ちちゃうものなのですが、これが、また違う側面を見せてくれています!いやー、しかもそれがほとんどセフルプロダクションっていうんだから、本当にこのアーティスト凄い!

06.If There's Any Justice

シングルカットされた一曲!まさにSOUL!70年代ソウルを彷彿とさせるイントロのサウンドに、哀愁たっぷりに歌い上げるSOULアーティストLemar!徐々に、サックスを交えながら盛り上がっていく中盤が、もう古い曲を連想させつつも、なんか新鮮でカッコいいのです!そうして、熱く歌い上げていくLemarにうっとりと聞き入ってしまいます。もう、これは聞いておくべきでしょ。

07.Don't Give It Up

かわいいイントロから、明るく始まり、Sweetに歌い上げていきます。そして、メリハリある中盤を超えて、かわいらしいサウンドと、しっとりとしたSweetな歌声が絡み合うHOOKへと、無駄なく気持ちよく曲が展開していく。この声がいいんだなー、そして、徐々に感情を露わにしていくようなフェイクの仕方も、わざとらしくないというか、狙っているというよりも、とても自然で聞いていてすんなり耳に入ってきます!気持ちがいい一曲ですよー!

08.Time To Grow

タイトル曲はピアノのイントロからゆったりと歌っていくバラッド。ちょっと雰囲気を変えて、壮大なバラードへと昇華しています。ストリングが鳴り響き壮大な広がりを見せるゴスペルっぽい後半が、たまりません。本当にLemar歌えるなー・・・って印象がこの曲でつきましたね〜。素直に、感動できる一曲です。

09.Complicated Cupid

リズムトラックが鳴り響くUPテンポな一曲。リズムトラックが主体でありながら、アコースティックな匂いがするっていう面白い楽曲で、しかも、後半のクラップや掛け声が楽しくて、一緒にやりたくなります。なかなか楽しい気分にさせてくれるUPPER SONGですよ。歌で歌えるところも見せつつも、しっかりと聞き手を盛り上げるような一曲で、シャウトやファルセットもアクセント的に入っていて面白いです。

10.Maybe Just Maybe

ちょっとまたここから哀愁たっぷりな曲へと戻っていきます・・・静かにしっとりと歌っていく中にも、なんか芯を感じさせてくれる一曲です。これも、彼の歌声の力強さの影響なんでしょうね。でも、ホントにメロディーの展開が面白いです、おーそういうメロディーにいくんだって純粋な驚きが結構あったりします・・・と思っていると、この曲なんとプロデュースが、Brian McKnightなんですねー、道理でメロディーが面白いわけです!これがBrian McKnightが歌うよりも力強くカッコいいんだから、まさにLemarのためにBrian McKnightが書き下ろしたって感じの名曲です。

11.Feels Right

まっすぐな想いがそのままメロディーに表れたような、サウンドがスマートでいながら、聞かせてくれる一曲です。こういう力強くシャウトしながら歌い上げていくのが、Lemarには似合いますわ!SOULFULな歌声が、ただのバラードに終わらせずに、しっかりとR&Bらしく表現してくれています!この声だから余計によい曲に聞こえます。ファルセットとかシャウトするときに微妙に溜め込む感じの歌いっぷりがいいんですよね。

12.All I Ever Do / My Boo (Pt II)

12曲目はボーナストラックも入っています。まず、「All I Ever Do」ですが、シャウトを絡めつつ、力強くメリハリよく歌いこんでいきます。メロディー展開がよくて、力強く感じながらも、しっかりとメロディーで聞かせてくれます。もちろんシャウトで、しっかり決めてくれるところもさすがです、これは歌声の魅力でしょうね〜!最後のサウンドが一瞬引いたときに見せるシャウトとファルセットにノックアウトです・・・なんか、本当にメロディーの面白さもあるし、歌声の面白さも兼ね備えた素晴らしいアーティストです。

13.I Believe In A Thing Called Love (Bonus Track)

シンプルなアコースティックギター一本で、聞かせるR&B!これが凄い!ギターでここまでソウルフルにやれるアーティストって今いないかも!Marcus Killian ThompsonっていうギターのMusicianの見せる生き生きしたギターサウンドが、SOULFULで力強いLemarの歌声と絶妙にマッチしていて、シンプルだけどいい曲に仕上がっています!Bonus Trackらしいギター一本っていう挑戦的なスタイルですが、その分いい作用をしています。

(Producer)

First Man:(1)
Paul Jervier, Steve Jervier, Andy Whitmore:(2),(12)
DEEKAY:(3)
Soulshock and Karlin and Alex Cantrell for Soulpower:(4),(5)
Brian Rawling and Paul Meehan:(6)
Wirlie 'Wyl-e" Morris:(7),(9)
Fitzgerald Scott:(8)
Brian McKnight:(10)
Mike Pela:(11)
Lemar Obika & Marcus Killian Thompson:(13)

(LINK)

http://www.lemar-online.com/
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