KIERAN / BREATHE
02.Let's Get Away
03.Breathe
04.Hard Times
05.Keep It Cool - (featuring Jazze Pha)
06.No More
08.Bump Intro
09.Bump
10.Hurt You Bad
11.Missing You
12.RU Awake - (featuring Jadakiss)
(総評)
2005デビューの新人KIERAH!インディペンデントレーベルからのリリース作品でありながらも、Scott StorchやJazze Phaなど今が旬のプロデューサーが絡んでいるヤバいアーティストの登場です!見た目どおり、かなり本格的なR&Bを歌い上げます!しかも、プロデュースさえも自身で行なうなど、マルチプレイヤーっぷりも見せてくれて、とても新人とは思えない仕事です。まずは挨拶代わりと言える一枚で、UPでの面白い曲のインパクトがあるので、まずはアルバムを一度聞くとそのアップソングの面白さに、目が行きがちですが、なんといっても、素晴らしいのはバラード群!どの曲もメロディーラインが美しく、決して声質的に恵まれているとはいえない、Keiranなのですが、丁寧に歌いこむことで、とても印象深い素敵なバラードを歌い上げています。心に染みますよ。しかもその何曲かは自作によるプロデュース!本当にこの人はバラードを制作する能力がかなりずば抜けているようです。3曲目"Breathe",10曲目"Hurt You Bad "、11曲目"Missing You "で見せる丁寧なバラードは特に印象深いです。そして、7曲目"Best Friends"での切なさ溢れる歌唱やシャウトの嵐にはにはグッと来てしまいます。
そんな反面、Cedric SolomonやScott Storch、Jazze Phaの作る神出鬼没な最新鋭なビートにでさえ、軽快に乗りこなすんですから、彼の潜在能力の高さが見て取れます。特に2曲目のScott Storch作の"Let's Get Away"でしなやかにビートを乗りこなすところなんてたまりません!プロデューサーにとってもとても料理しやすいアーティストなのでしょう。どのプロデューサーの作品でも、彼の魅力がうまく引き出されています。この一枚でKieranというアーティストの様々な魅力を一気に体感することが出来ますよ!
7曲目は確かに素敵なのですが、このアルバム、凄すぎる・・・って言う感じな、ずば抜けた一曲というのはないのですが、その分聞いていて、素直にいいな〜と思える水準の高い曲がごろごろある素晴らしいアルバムです。こういうアルバムこそ長く末永くきける一枚となることでしょう。ひっそりと2005年の一枚として買っておきたい良作です。
(曲解説)
01.RU Awake
最初はヘンテコなリズムサウンドが面白い一曲!ドラムトラックにのって、SEXYに軽やかに歌い上げていきます。ちょっと遊び心が入った曲で乗りよく最初から聞き手を引き込んでくれます。
02.Let's Get Away
いきなり2曲目から挙げめでいながらもメロディーラインは流れるような展開をみせるダンサブルでカッコイイ曲!こういう曲でこそ彼の若さと躍動感が生き生きと伝わってきます。ファルセットを交えながら力強く歌い上げていくこのアルバムの中でもかなりのれるUPPER SONG。バックトラックが気持ちよ〜く乗れる感じなのもいいですね〜。新鋭のProducerのScott Storchらしい軽快なノリがいいサウンドも彼と息ぴったりです!
03.Breathe
3曲目までで一通り彼のUp〜Middle〜Slowという展開を見せてくれる。まだまだ隠し技をたくさんもってそうなアーティストですが。この伸びやかな歌声で吼えるSlowが絶品!しかも自分自身でのプロデュースというのですから、Kieranの多彩さにびっくりしてしまいます。そして、徐々に荒っぽく歌い上げていってくれるKieranのそのシャウトのセンスも見せ付けつつ、曲はドラスティックに展開していきます。情熱的に燃え上がる歌声がどこまでも心地よく響いてきますよ。
04.Hard Times
SweetでSlowな心地よい一曲・・・その優しく歌い上げるKieranの歌声に、ぐっと引き込まれていきます。UPが多いのかな?と思わせておいて、こういう地味にいいスウィートバラッドを聞かせてくれるところなんかにくいですね。心地よいHOOKのメロディーにウットリしてしまします。UPでの盛り上げ方も上手ですが、スローでの聞かせ方は最近の新人アーティストでは抜きんでています。
05.Keep It Cool - (featuring Jazze Pha)
Jazze Phaお得意の音数はそれほど多くないけどクラップが鳴り響くリズミカルなサウンドに、艶やかなKieranのシャウトが響きます。この曲はアルバムハイライトの一曲!こういうUPがこのKeiranは似合うんですよ。そして、リズミカルでちょっとゆっくりと体を揺らす曲調から、転調してグッと聞き手を盛り上げ揺らし引き付けるところなんか、さすがJazze Phaといいたくなります。
06.No More
緩やかな女性ボーカルの歌声とそれにセクシーに絡むKeiran!この女性との相性も抜群で面白い曲に仕上がっています。心地よい空気感が全体を包み込み淡い感じの曲調がゆったりとした気分に聞き手をいざなってくれます。
07.Best Friends
ミッドテンポなギターをさりげなく掻き鳴らし、徐々に情熱的に盛り上がっていくKieran!彼のHOOKでの熱い情熱的な歌い上げ方には、うっとりします。本当に心地よく歌い上げていく感じがして、しっとり目を閉じて聞き入りますよ。しかもこの曲本人によるProduceというから、驚きです。これほど美しく情熱的なバラードがかけるとは、末恐ろしい新人さんです。
08.Bump Intro
9曲目のイントロはしっかりKieranの歌がきけますよ〜。そして、一気にサウンドが様変わりして激しい9曲目へ!
09.Bump
今風な激しいビートが乱れ飛ぶ面白いバックトラックにのって、軽快に歌い上げていきます!こういうHIPHOPビートで歌えるのが、やっぱり新人だなって一安心。このプロデューサCedric Solomonはほぼアルバム全編にわたって、このアルバムの面白いサウンド面の仕掛け人で、彼の作るトラックはどれもが個性的で面白く、このアルバムをただの新人のアルバムという範囲から、もう一歩外へとタガを外すのを手伝っています。その応援にもKeiranは答え、たとえどんなビートでもガンガン乗りこなしていくのがなんとも頼もしい新人です。この曲はサウンドの面白さでしょう。
10.Hurt You Bad
これが素晴らしいバラードなのです!へなへなしたエレピサウンドから、しっとりとビートを刻むバックにあわせて、丁寧に歌いこんでいくKeiran。この最後のシャウトもかっこいい!歌声的に恵まれているってわけではないですが、しっとりと聞かせることができるのは、この人の歌唱力の高さゆえでしょう。とにかくうっとりと聞けることができる良曲!
11.Missing You
Peacefulなサウンドと伸びやかな歌声が心地よく響き渡る心洗われる一曲!しっとりと心に響いていく感じがとてもいいんですよね〜。これもKieranのProduce!彼は歌い手としてよりも作曲家やProducerとしての力の方がもしかしたら強いのかもしれません。最後のアカペラっぽく終わる感じなんてやばいですね〜!バラードを作る能力高いですね〜。
12.RU Awake - (featuring Jadakiss)
1曲目のJadakissが参加したREMIXへ!うまくJadakissが絡み1曲目よりも面白いUPソングになっていますよ〜!
(Producer)
Cedric Solomon:(1),(4),(9),(12)Scott Storch:(2)
Kieran Roberts:(3),(7),(11)
Jazze Pha:(5)
John "Jayd" Daniels:(6)
Tiger Wilson:(10)