In Essence / The Master Plan
02.Who Are We
03.You Will Never Find
04.S.T. Interlude
05.I.E.
06.Friend of Mine
07.Melodi.E.
08.Smooth Interlude
10.Closer
11.Pops Interlude
12.Change
13.Dru Interlude
14.Go Ahead
15.Lay You Down
16.Que Interlude
(総評)
2004年に突如Canadaに現れたボーカルグループIn Essence!彼らが残した唯一のアルバムがこのMaster Plan!若手ボーカルグループらしい生き生きとした豪快なアップが大勢を締めるアルバムなのですが、そのアップサウンドの完成度たるや、ここ10年のアルバムの中でも相当の完成度を誇るグループなのです!2000年以降デビューのボーカルグループの中でも1,2位を争うすばらしい名盤なのです。ここまでの完成度はSAT-R-DAYぐらいじゃないでしょうか?
アップサウンドの奇抜さは、特筆に価するものがあって、ここまでの斬新なアップサウンドをUS以外のボーカルグループがやるとは思いませんでした。CanadaのアーティストというとUSの影響をすごく感じるアーティストが多く、スローでは名曲を残しているWade O. Brownがいますが、なかなかアップサウンドとなるとUSの追従したものが多い中、彼らのアップサウンドの斬新さは本物です!特に5曲目「I.E.」のサウンドのチキチキ風味とそれに熱く絡むボーカルは見事としかいいようがありません。さらに6曲目「Friend of Mine」での暴れまくるボーカルとサウンドには完全にノックアウトされます!90年後半の熱いボーカルグループを見ているようで、目頭が熱くなるのさえ覚えますね。90年代の後半に見せてくれたH-TOWN, III FROM THA SOUL, JODECI, DRU HILLなどの豪快なボーカルを得意とするボーカルグループの影響を随所に感じずにはいられません。そのほかのアップサウンドも、ぐいぐいメインボーカルのDRUを中心に盛り上げていく曲多く聴いて心躍るようなアルバムに仕上がっています。
そんなアップが見事な彼らですが、アップがうまいボーカルグループはスローもうまいという定説を、見事に再現するように、しっかりと後半の最後には美しいバラッド「Go Ahead」そして、最高にセクシーな名曲「Lay You Down」を披露してくれています!やっぱり見事ですね。
現在はグループとしての活動は中止して、ちょうど去年DRUがソロデビューを果たし、「Stay With Me」のすばらしいボーカルに驚いた方も多いでしょうが、そんな彼がソロ作品では見せなかった、熱い熱唱系のアップを存分に聞くことができるお勧め作品です!聞くほどに、In Essenceとしても2枚目を切望せずにはいられませんね。
(曲解説)
02.Who Are We
いきなりアカペラで押し倒すイントロがボーカルグループもの作品としてたまらないのです!これだけで、歌のうまさや、かっこよさを感じてしまいます。しかも途中からの勢いを存分に見せる面白いコーラスワークをMCを混ぜながらがっつり見せてくれるのですから、期待せずにはいられません!本当にアカペラなのに、これだけUPな感じでかっこいいのはそうそういません!今ではNaturally7ぐらいしかできないんじゃないでしょうか?アカペラなのに、長さをまったく感じさせません。
03.You Will Never Find
ここからIn Essenceの本領発揮です!サビのフレーズがボーカルグループらしいぐいぐい押していく勢いがあるし、メインボーカルのDruもぐいぐいいい歌声で歌い上げてくれます。このサウンドはドロドロとしながらもシャープな歌いっぷりが90年代ボーカルグループにはたまらないものがあります!シンセでは生み出せないじゃないサウンドに重厚感が曲をさらにかっこよく仕上げ、その重さを跳ね除けるそれぞれのボーカルの力強さがIn Essenceのボーカルのうまさとセンスのよさを感じさせずにいられない名曲です!
04.S.T. Interlude
Interludeが、遊び心があって面白いんですよね〜。このInterludeでも、遊んでいる感じがあって楽しくなります!
05.I.E.
パワフルなビートにのって、チキチキ風なキレのある歌を聞かせてくれます。これは売れますよね〜。地元Canadaでは相当に売れたのですが、日本への流通がほとんどなかったのは本当に残念!その後Druのソロデビューへとつながりましたが、Druのソロでは感じることができない若手のボーカルグループならでは、最新サウンドを取り入れた斬新なアップサウンドがもうたまりません!こんなビート先行型のサウンドでありながら、しっかりと歌い上げてるメンバーの歌のパワフルさとうまさは本物ですね!こういう曲でこそグループの自力の違いが明らかになりますね。
06.Friend of Mine
重厚な電子音をバックにダークに熱いボーカルが暴れまくります!このダンサブルでいて熱い曲調には完全にノックアウトです!このアルバムの中でも1,2を争うぐらいに大好きな一曲ですね!Druと他のメンバーとの掛け合いも激しくって、サウンド的にはダークで重さがあるのに、どんどん過ぎるような勢いを感じさせるすさまじい一曲です!こういう重厚で灼熱のようなボーカルを今こそ聞きたい!って思わずにはいられません!
07.Melodi.E.
90年代にはこういう曲調はやりましたよね〜。面白いフレーズを組み合わせながらも、しっかりメインボーカルが熱く締めてくれる!そんな一曲です。サウンド的には最低限の音でありながらも、ボーカルのフレーズが面白かったりして、盛り上がりを見せながらも、面白く聞かせてくれています。
09.Do Whatcha Like
うねるような雰囲気の曲で同じようなフレーズを繰り返し、その中メインボーカルのDruの吼えが冴え渡るようなボーカルを聞かせてくれます!こういう軽めの楽曲でもしっかりと重厚感を感じれるのが彼らのすばらしいところですね。
10.Closer
陽気なリズムに乗りつつも、Druの歌声が絡むと、ダークな雰囲気を感じさせてくれるのだからすばらしいですね!コーラスが、適度に入れる合いの手風のフレーズがたまらない。妖しげな雰囲気がまたかっこよさを増してくれています。このリズムをダンサブルに仕上げているのが、かっこよすぎですね。
12.Change
アカペラなイントロから、ギターのかっこいいサウンドで、クールに歌い上げていきます。そして、サビで一気に盛り上がるのが、かっこいいんですよね〜。コーラスの流れるようなかっこいい歌声と、熱いメインボーカルとのやり取りも、聞き所ですね!奇抜なアップだけじゃなくて、こういう正統派ボーカルグループっていう雰囲気も歌えるのがすばらしいですね。
13.Dru Interlude
このDruのInterludeってのが、以外に歌っていて素敵だったりします。
14.Go Ahead
ここからは一気に雰囲気を変えて、美しいバラッドを披露していきます!ここでは、Druの本領発揮っていう感じで、その包み込むようなやさしいボーカルを、コーラスが美しく支えていきます。バラッドでもしっかりと耳に残るフレーズを織り込んでいくのは、彼らの曲作りのスタンスの高さをまじまじと感じずにはいられません。
15.Lay You Down
いや〜こういうエロい曲大好きです!たまりませんね〜。やっぱりボーカルグループにはこういう曲が似合います!ファルセットボイスも冴え渡りますね!In Essenceはかっこいい曲が多いので、スローはどうなんだろうって思うのですが、これを聞く限りもっとこっち系のSEXYな歌ももっと聴きたくなってしまいます。現在活動していないのが本当にもったいないって思わずにはいられません。ファルセットとバリトンボイスが、混ざり合うフェイクには、悶絶するしかありません!名曲だ〜!これはボーカルグループじゃなければ出せない濃さですね。