HI-D / fragrance
02.Throw your KISS
03.モノローグ
04.Melody Maker
05.騒がしい太陽
06.Where're You?
08.Can't Go Back
09.COMING HOME
10.Neva Giva (Dream on Dreamer pt.2) feat.Cool M.B
11.愛こそすべて feat.BUTCHER
12.KOTOBUKI
(総評)
ついに、HI-D6枚目となるアルバムが、Universalに戻ってのリリース!しかも2007年中では二枚目のアルバム!というハイペースなHI-Dの活動を象徴するかのようなすばらしい活動です!
このアルバムHI-D自身がいうようにどう取られるんだろうか?という言葉がよくわかるアルバムになっています。今までのHI-Dらしさもあるのですが、どちらかというと、R&Bというものを残しつつも、もっと幅広い間口のリスナーに向かって門戸を開いているような曲が多く、特に3曲目「モノローグ」では、POPSサウンドですが、しっかりとHI-Dらしい歌を聞かせているというHI-Dというフィルターを通してどうこういう曲が聞こえるかということ、さらにはもっとR&Bというサウンドにもっと多くの人に耳を傾けてほしいシーンが広がってほしいというHI-Dの心意気が感じられる作品に仕上がっています!
豪華な作曲、作詞の人を迎えつつ、そんな中でも気心のしれたEQやをサウンドの中心として、しっかりときちんとR&Bとして抑えるところは抑えているところがこのアルバムの肝で、じんわりと心に残る曲が多く、なかなかの一品に仕上がっています。特に河口京吾、Gary Newby、吉川慶という同じサウンドプロダクションの面子がかなりいい仕事をしていて、このアルバム随一のバラード12曲目「KOTOBUKI」での結婚式の幸せなその瞬間を見事に描き、その雰囲気にあったサウンドプロダクションは見事です。さらに、よりシーンを盛り上げるという意味で、九州で地道な活動を続けるベテランCOOL M.Bを招いての一曲のかっこよさ!これがこういう幅広さもアルバムのよさでもあります。特に後半での8曲目「Can't Go Back」では、HI-Dらしいバラードが聴けたり、そこには若手で話題のシンガーJunearを招いたりと、いろいろと面白い試みを入れつつ、より聞きやすいものを提供しているその積極的な姿勢は、シーンを引っ張る存在としてのHI-Dの意識がさらに上にいったことを示しています。
初期のころのR&B Onlyなフロアライクな雰囲気は薄れましたが、その分詞の世界観の深みよりリアルな歌の、曲自体のよさを堪能してください。特に後半の6曲目「Where're You?」あたりからのR&Bサウンドは、かっこよくて最後に「KOTOBUKI」でしっとりと聞くことができます。バラードを歌うHI-Dが好きな人も、上げ目を歌うHI-Dが好きな人も、お気に入りの曲が見つかるぐらい幅広いアルバムになっています。HI-Dの魅力をゆっくり聞いてじっくりと感じ取ってください。
(曲解説)
01.Mamacita
HI-Dらしいハイテナーボイスと哀愁漂うスパニッシュギターとの相性が素晴らしい!聞いていて、腰に繰るようなそんな歌声が気持ちがいいアップサウンド!セクシーな歌で、たまらない踊りたくなるような歌が展開していきます。もともと声は高かったのですが、特にファルセットへのもって行き方が、実に自然で歌の実力が上がっているのが、よくわかります。このアルバム随一の流れるようなアップサウンドです。
02.Throw your KISS
HI-Dらしい語り口調で、歌っていくタイプの一曲です。言葉遊びもやりながら、じっくりと歌い込んでいく曲に仕上がっています。ここら辺はHI-Dのお手のものの一曲といった感じですね。今までのHI-Dらしい曲でEQのサウンドクリエイトのすばらしさも感じさせてくれますね。
03.モノローグ
正直これは、R&Bとはいえないけど、POPSになったなと、言われるのを覚悟しての作品だろうなというのが、よくわかります。あえてこういう曲調に挑んだのは、もちろん自身の幅を広げるっていう意味もありますが、それだけではなく、シーンの中で中堅からベテランへとなりつつあるHI-DがよりR&Bシンガーの幅を広げたいっていう思いからだろうなと思っています。こういう曲調もあえて歌うことで、シーンも幅を持たせより広い聞き手を取り込んでいくんだろうと思います。曲はもちろんPOPだけど聞きやすくていい曲なんです!秋元さんの歌やコモリタミノルさんの曲調もとてもやっぱり日本人だからこそ馴染めます。
04.Melody Maker
とてもやさしい気持ちになれる音です、子供がピアノを弾いているようなそれをそっと見守る親のようなそんな感じがしますね。心がほっこりとするような素敵な曲ですよ。
05.騒がしい太陽
なんともすごいタイトルというか、夏を思わせるようなタイトルですが、HI-Dらしい前向きな心地よいUPサウンドが素敵な一曲です、なんか気持ちよく乗っていけるような雰囲気があります。聞いてくれる人に勇気を与えてくれるようなところはHI-Dらしさですね。
06.Where're You?
Gary NewbyというUKのソングライターが作曲をしていて、河口京吾という面白い組み合わせの曲ですが、曲がとてもよくて、とても情景が浮かぶような言葉選びが、さすが河口さんだなと思いますね。またなんか回想させるようなそんな雰囲気を作るのがうまいなと思います。そして曲調がとてもクールなR&Bサウンドでしっかり聞けます!
07.A.O.GE
これはHI-Dの初期を思い起こさせるアップ!こういうCLBUサウンドも入っているので安心しますね。ライブでやったら、絶対仰いで、Yeahって掛け声で盛り上がる場面が想像できますね!こうい現場をもっとも大事にしているのもHI-Dのすばらしいところですね。
08.Can't Go Back
このアルバム一番のSlow Ballad!盟友和田昌也さんとの一曲です。この曲では新鋭シンガーのJunearもバックコーラスで参加していて、男性らしい感傷系の曲をしっとりと歌っていきます。こういう胸に残るメロディーのスローバラッドはいいですね。この曲は後半のキーポイントになっています。メロディーの美しさにうっとりとします。
09.COMING HOME
このアルバムではEQがとてもキーになる曲を作っていて、POPSな曲もありつつもしっかりとHI-Dらしいサウンドをちりばめることで統一感をアルバムに出しています。この曲でも郷愁な雰囲気を出しつつ、切なくも暖かい曲を仕上げていきます。スウィートでスムーズなメロディーが素敵で、HI-DのSweet Voiceと絶妙な組み合わせになっています!家で待つ女性に待つこいういう男性の気持ちってなんかリアルで、詩の世界がとても深くて、正直HI-D自身の詩の方がこのアルバム身近に感じれたりします。
10.Neva Giva (Dream on Dreamer pt.2) feat.Cool M.B
九州のR&B界をひっぱるCool M.Bと一緒に仕事をするとはびっくり!本当に二組とも日本のR&Bをずっと引っ張ってきている人たちなので、この組み合わせが来たのは本当に幸せですね。特にCool M.Bはとてもソウルフルな歌声なので、この二組の歌声の違いって言うのまた聞いていて面白いです!!最後にかけての絡み合いとかはいいですねー!あえて訛りをそのまま使っているのも面白いです。
11.愛こそすべて feat.BUTCHER
ひさびさになるBUTCHERとの一曲は、よりBUTCHERらしさが前面にでている一曲。ピースフルな曲で、明るい雰囲気が楽しい気分にさせてくれます。Butcherのこの曲がアルバムのアクセントにもなっています。
12.KOTOBUKI
結婚式の鐘の音から始まるとても美しくやさしい一曲。サビのメロディアスでドラマティックな素敵な一曲で、心にそっと深く届いてきます。まさに一人一人の人生がフルドラマティックであり、ましてそれが交わりあう結婚式という場面の幸せな情景が心に浮かんでくる素敵な詞の世界もHI-Dだからこそかける一曲です。吉川さんのMusicもシンプルだけどとても心に残る曲です!本当に結婚式にかけてほしい素敵な一曲なのです、私自身も結婚したので、とてもこの曲は胸にしみる思い出の一曲になりました。
(Producer)
LyricsHI-D:(1),(2),(5),(7),(8),(9),(10),(11),(12)
秋元康:(3)
椎名可憐:(4)
河口京吾:(6)
Masaya Wada:(8)
BUTCHER:(11)
Music
鈴木寛之:(1)
EQ:(2),(7),(9),(11)
HI-D:(2),(7),(8),(9),(10),(11)
コモリタミノル:(3),(4)
吉川慶:(5),(12)
Gary Newby:(6)
Masaya Wada:(8)
ZETTON:(10)
浪花男:(11)
BUTCHER:(11)
Arranged
鈴木寛之:(1),(5)
EQ:(2),(6),(7),(11)
吉川慶:(3)
コモリタミノル:(4)
Masaya Wada:(8)
ZETTON:(10)
URU:(12)
Backing Vocal
Junear (4real):(8)