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瘋癲 / Flip Hop

01.Rebirth
02.Radio flip flop
03.XXX
04.come get out
05.why!?
06.YEAH OH EI !! (UH-SA!)
07.good friends feat. no-boo for tick
08.Radio flip flop
09.M.V.R. feat. MISTA O.K.I , TYPE Lo
10.Radio flip flop
11.Sugar Kut(z) feat. DJ SHARK
12.Radio flip flop
13.In The Bubbles
14.Caliente feat. ERI KAMIYA
15.Splash (interlude)
16.20000miles
17.我等は彼等へ
 
瘋癲

(総評)

瘋癲ひさびさの2ndアルバムがドロップ!瘋癲に生音ドラムを注ぎ込むサウンドマスターFUJITANIの死という悲しい事実からどういう風に乗り越えていくのかな?というリスナーや周りの心配をよそに、彼らは着実に新たなステージへの扉を軽々と開けてのけました。前作ではJazzy Hiphopなカテゴリーの中で、時に硬質で勢いがあるライムやビートを聞かせてくれてたのですが、今作では、そのROCKよりな素晴らしい勢いのある雰囲気を前面に押し上げて、瘋癲の様々な魅力を一枚にパッケージした贅沢な作りに仕上がっています。心配なんかよりも期待!わくわく感!そんな気持ちにさせてくれる力強い一枚です!心配すんな、ついてこい!っていわれてるようです。
今回はリリックも工夫されていて、前作では外国語がそのままのリリックしか書いてなかったのが、ライナーノーツには、なんとInternational盤として、外国語を日本語に、日本語を英語に訳したものがついているのが、面白い!ある意味、そのまま海外に持っていっても売れるそんなアルバムのつくりをしています。
やはりサウンド的には、PVが製作された「M.V.R」のようなカッコイイROCKなサウンドで盛り上がり、「Come Get Out」に代表されるようなJazzyで心地よいサウンドに酔わされる、さらには、インストだけの「Sugar Kut(z) feat. DJ SHARK 」のような浮遊感と心地よいを同時に持ったようなサウンドまで、瘋癲の音楽の幅広さとレベルの高さを見せ付けてくれます。今作では、B-BANDJやDJ SUWAなどのほかにもGOROという外部のプロデューサーも招いて素晴らしいサウンドを繰り広げています。
さらに、MILIとB-BANDJのRapも鋭さと爆発力をますます増して、聞くものの耳を完全にロックしてしまいます。英語だとか関係なく楽しめる!そんな韻を踏む本来の楽しさを味あわせてくれます。そして、本作でも見せてくれる神谷えりさんとの共演では、よりSOULFULな面も二人は見せ付けてくれて、Rapと歌の最高のデュエットを聞かせてくれています!神谷さんの歌も最高!そして、17曲目のようにメッセージ性の強い曲もあって、リリックの中身でも今までの彼らよりも一歩進んだところを魅せてくれます。そしてやっぱりtickのno-booが参加した7曲目でのFUJITANIに向けてまっすぐなメッセージが、聞くものの胸に突き刺さります。これは絶対聞いたほうがいいです!
これほどまでに面白く幅が広く素晴らしい音楽を届けてくれるとは、瘋癲大復活のい年でしょう!まさに、今年のJapaneseのHIPHOPのLegend!名盤です!ぜひこれは聞きましょう!

オススメ:(3),(4),(5),(7),(9),(13),(14),(17)

(曲解説)

01.Rebirth

Mr.FUJITANIの残したブレイクビーツを元に再構成されたイントロから幕を開けるFU-TENの2ndアルバム!この変わらないリズムの素晴らしさの中に、3人のこのアルバムにかける思いが伝わってきます。

02.Radio flip flop

車でラジオを聞いているって設定で、曲が進んでいきます!さぁ瘋癲の新しい扉を開けろ!

03.XXX

深いそのリズムと力強いライムが作り出す爆発力に最初から圧倒されてしまいます。MILIの爆発力あるRapが、耳をガンガン攻めてきます!そしてB-BANDJがリズミカルにRapをかまし、さらに、DJ SUWAが絶妙なScratchを絡めていく、現在の瘋癲の最強の攻めのスタイルをかましていきます。今の瘋癲の勢いをそのまま表した二人のリリックも利き所である。

04.come get out

前作の瘋癲の流れを汲むステキなJazzyなサウンドにのって、癖になる”Come Get Out, Gotta get out”というフレーズが耳に残り心地よく体を揺らしてくれます!まるで人生の教訓そのものを描いたリリックが、やわらかくでもしっかりとリスナーの心を支えてくれます。最後のMILIとB-BANDJがHOOKじゃないところで、英語で一緒にRapをしていくところが、めちゃくちゃスムーズで心地よいです。名曲!それにしてもバックのサウンドが心地よすぎる〜!溶けます。

05.why!?

最初の一言がかなり面白いのですが、世の中の理解できないものに対して訴えかけた一曲!アコースティックなギターサウンドがゆるりとだるいような雰囲気を出していて、かなり効果的!一緒にWHYと叫びたくなるような一曲です。

06.YEAH OH EI !! (UH-SA!)

彼らしい無国籍な不可思議な魅力に満ちたサウンドとバックの歌声にどんどん引き込まれていくと、ルーズな雰囲気がなんか落ち着く不思議な一曲です。奇声とかも入って、アフリカンな雰囲気満点で面白い!

07.good friends feat. no-boo for tick

Tickというグループのno-booというソウルフルな太い声のシンガーを招いた一曲!これがJazzyなサウンドにのった素晴らしい一曲!no-booの歌声もちょっと灰汁の強いSOULFULな歌声で、その灰汁の強さが逆に胸に染み入ります!このリリック涙無しにはちょっと聞けないですよ。メンバーのFUJITANIに向けたその素直な気持ちとその当時の戸惑いがそのままパッケージされたような、そんな思いの強さをひしひしと感じてしまいます。その強さと、シンガーのno-booや、MILI、B-BANDJのリリックの

08.Radio flip flop

前作の曲をバックにかけながら、Flip Hopというラジオ局からお送りしているという設定らしい〜。

09.M.V.R. feat. MISTA O.K.I , TYPE Lo

今までの瘋癲のJazzyなイメージをいい意味で裏切る力強いRockなサウンドがかっこいい上に、そのRockなサウンドの上で、力強いメッセージと、強烈なRapでリスナーの耳を釘付けにしていきます。HOOKは思わず一緒に歌ってしまうほどで、さらに、そのHOOKでのモンスターという言葉がよくこの一曲を表しています。まさにモンスター級の一曲!そのパワフルさには圧倒されます!かっこいいです!

10.Radio flip flop

英語のMCなんですが、これ訳もライナーノートで見れるので、見てみると面白いですよ。

11.Sugar Kut(z) feat. DJ SHARK

DJ SUWAによるJazzyな一曲!この曲、前作のTicket to rideの続編みたいに、飛行機で飛び立つような心地よいサウンドを聞かせてくれます。そのバックで、なっているERI KAMIYAさんのAdditional Vocalも見逃せません!

バックで歌で神谷えりさんも参加している

13.In The Bubbles

リズミカルなサウンドに、前のめりにのっていくRapがかっこいい一曲!バックのストリングスが絶妙で、ここまでストリングスとRapってあうんだな−という驚きます。DJ SUWAのScratchも見事に決まり、ビートが効きまくってて、思わず踊りだしてしまいそうです!あと、MILIの自己紹介的なリリックが面白い!まじで瘋癲がいかせてくれますよ!

14.Caliente feat. ERI KAMIYA

前作に引き続き神谷えりさんが参加!こういうJazz方面とのつながりが強固なのも彼らの魅力!Jazz方面とつながりがあるってことは、おのずとソウルフルな歌声を手に入れたようなものですから。彼女の魅惑的な歌声にぐいっと引き込まれつつ、それと同調するように、しっかりと味のあるRapをかましていく二人の実力もステキなんですよね。そしてそのラップがさらに素晴らしいKAMIYA ERIさんのSOULFULな歌声を引き立てていきます。最後のみんなの絡み合いは見事!

16.20000miles

だれか高さとかそういうのにこだわりがあるのかなって思うほど、飛行機や海底とかに関するタイトルとかが結構あったりする瘋癲なんですが、こういう浮遊感溢れる曲は、彼らの中でもかなり前作の色に近いかも!心地よいぐらいの儚い感がたまらないサウンドに、スムーズなRapを乗せていきます。2万マイルという海底と複雑な現在社会に隠されたものを訴えかけるようなリリックが面白いんですよね。FU-TENのリリックって深いんですよ、それが彼らの面白みの一つでもあります。

17.我等は彼等へ

最後はメッセージ性の強い一曲!子供達へのメッセージをストレートに乗せたそのステキな曲です。B-BANDJさんのリリック直接は英語なので頭に入ってこないのが残念なのですが、でも、それでもいいリリックだなと思います。もちろんMILIも粋に言葉遊びをしながらも、ステキなリリックで訴えかけてきます。サウンドも太陽のあたる日向のような心地よさをもっています。FUJITANIによるProduceの曲で、なんかステキだなって素直に思えますよ。

(Producer)

FU-TEN:(1)
B-BANDJ:(3),(5),
DJ SUWA:(4),(7),(9),(11),(13),(14),(17)
GORO:(4),(6),(7),(9),(13),(14),(17) Azzurro:(16) M.FUJITANI:(17)

(LINK)

http://www.fu-ten.fm/
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