Brian Mcknight / U-Turn
02.Back Seat (Gettin' Down)
03.Shoula, Woulda, Coulda
04.Try Our Love Again
05.Where Do We Go From Here
06.Been So Long
07.Good Enough feat. Carl Thomas, Joe, Tyrese, Tank
09.For The Rest Of My Life
10.If It Was Cool
11.U Turn feat. Fabolous, Six John
12.So Sorry
13. One Of The One's Who Did feat. Kirk Franklin
(概説)
もう、ベテラン中のベテランになってきたBrian Mcknightの最新作です。前作はRock色に力をいれていたり、バラードとしてもメロディーよりもファルセットにこだわりすぎてて(ファルセットよりも地声の綺麗さが魅力的だと思います。)、個人的には面白みが少ないアルバムだったのですが、今作は彼らしい切ないメロディーラインの素晴らしさと歌声の艶やかさが存分に堪能できる出来になっています。
特に「Shoula, Woulda, Coulda」のようなSmoothなサウンドでさらっと艶やかに歌いこなすBrian Mcknightと、コーラスの淡い感じがうまく絡み合って幻想的でいてどこか切ない雰囲気を醸し出しています。やはり彼の歌い方は、ちょっとしたアクセントやファルセットでのメロディーラインなどで表現される細やかで、聞き手に切なさをフッと思わせる歌い口が魅力的です。前作では暖かい感じを追求し過ぎて同じ感じの曲が多くてあまりに退屈でしたが、今作はグッと来る切なさ満載の曲が多いんです!そして、今作では、Carl Thomas, Joe, TyreseにさらにTankまで参加した『Good Enough』という曲が凄過ぎます!もう、このメンバーの名前を聞いただけで、鳥肌ものですが、しかもこの曲の出来が素晴らしい!切ない切ない。女の子は泣きまくるしかないでしょうねー。これぞBrian Mcknightの真骨頂!これを聞かずに今年の前半は語れない一品に仕上がっています。この一枚聞いて鼻水すすりながら聞き入ってください。
後半では、また新たな取り組みもしていて、10曲目「If It Was Cool」曲が終わると最後に完全にJazzじゃん!っていうぐらいの完璧なJazzサウンドが爆発します。これがなかなかステキなんですねー。ピアノの跳ねるメロディーにドラムが絡み合いBrian Mcknightも隆々と歌っていきます。これが次の曲へのいいつなぎになっていて、アルバム全体が無駄がないつくりになっているのも、今作の素晴らしい点です。締めのKirk Franklinとの曲も素晴らしく、これぐらいのベテランにはやはりこれぐらい人脈を使って、派手に作ってもらうのが一番いいなーと感じました。一枚通してFeaturingの人の多さや、サウンド面やメロディーでもトータルで楽しめる完成度の高い作品に仕上がっています。これからのベテランBalladeerとしての活躍も十分に期待させてくれる作りになっています。必聴!
(曲解説)
01.All Night Long feat.Nelly
絶好調なNellyをFeaturingした前作ではなかったUPテンポな一曲!やっぱこれぐらいのカッコいい曲が入ってないとBrian Mcknightのアルバムとはいえませんね。NellyのRapはやっぱR&Bの曲調を壊さないから好きです。彼のRapは、ねばりっこくて砕けた感じなので、HIPHOPトラックじゃなくても十分に楽しめます。Brian Mcknightの艶やかな歌声に、ねばりっけのあるNellyのRapがうまく絡み付いていきます。バックトラックもドラム音がしっかり入ってて、力強いUPに仕上がっています。
02.Back Seat (Gettin' Down)
Brian Mcknightのため息が聞こえそうな切なげな声とファルセットで歌い上げます。リズムトラックが心地よく曲に幅がありますねー。Brian Mcknightらしい切なげなメロディーラインが哀愁を漂わせています。最後の繰り返しからの、弾けるようなファルセットが来ます!もう、心にガッツリ入り込みます。いい曲です。
03.Shoula, Woulda, Coulda
先行シングルでもある、ちょっとマッタリとした柔らかな音が包み込んでくれます。ゆっくりとリズムにのって一言一言確かめるように歌いこんでいきます。サビでのバックコーラスがマッタリと歌う中、Brian Mcknightは、激しく歌い上げていきます。あー、心地がいい暖かい一曲です。
04.Try Our Love Again
3曲目の流れを引き継ぎつつ、打ち付けるリズムに乗って鼻歌から始まります。音数も少ない静かな曲調ですが、その分コーラスとMainともメロディーラインが素晴らしい!こういう切ないメロディー作らせたらこの人にかなう人はいませんね。ちょっとしたところでのBrian Mcknightのハァ〜っていうファルセットが、グッと来ます。じっくりとじっくりと言葉の重みを確かめるように歌い重ねていきます。
05.Where Do We Go From Here
ピアノとドラムが力強く鳴り響く中、バンドスタイルの緩やかな一曲が始まります。力強い歌い方でぐいぐい引っ張ります。感動的なフィナーレに向かって、ぐいぐい引っ張っていかれます。後半にかけての力強さとバンドとしてのバックの力強さがうまくマッチングが取れています。感動的な一曲。
06.Been So Long
低音のリズムトラックでさらっと歌い上げます。心地よい温かみのある楽曲で、前作の感じに近いですね。ゆるりと聞き入れるサウンドです。徐々にフェイクの位置を変えたり、トラックの音数を変えたりしながら、同じフレーズを繰り返していくので、どんどんハマっていきます。
07.Good Enough feat. Carl Thomas, Joe, Tyrese, Tank
すでに名前だけで鼻血決定の面子ですが、もう歌も素晴らしい!決してこのSEXY5人組がそろっても派手な楽曲にすることなく、切ない感じで、5人の内面からでる歌声の美しさをひたすら堪能させてくれるのがいいんですよ!切なげなギターのサウンドがJoeやCarl Thomasがいかにも絡んでる感じがよく出ています。Hookでは、4人が順番通りにそれぞれ歌いこみ、Hookでは、他の4人がバックになって、残りの一人がMainを歌い切なげに絡みます。Carl ThomasとTankがいい味出していますよ。たまらない一曲に仕上がっています!今年の名バラードの一曲は決定でしょう!是非シングルカット希望!PVもつくってくれい!
08.Someday, Someway, Somehow
3曲目と似たようなタイトルですが、美しいピアノのメロディーのイントロにハッとさせられます。前の曲までの切ない感じから、暖かい雰囲気への転換がうまく出来ているIntroですね。こういう点がこのアルバムの評価ポイントをあげています。Hookでの、包み込まれるような感じが心地いい、Brian Mcknight節全開なSONGです。本当に心地よいアルバム「Back At Once」の頃の雰囲気がプンプンする一曲です。こういう印象に残るスッと入ってくる美メロがいいんですよねー。この人は。
09.For The Rest Of My Life
前作でのバラードのような温かみ溢れるバラードです。サビでのコーラスのMainへの重ね方がさりげないけど、しっくり来ていいんですよね〜。心地よいですわー。
10.If It Was Cool
いっきなりファルセット満開で始まる一曲。ギターの弾き語りのような雰囲気がいい味だしてます。アクセントで入ってくるギターのカッティング音も面白いですね。このサウンドは、彼らしくもあり、なんか新鮮味も感じさせてくれる面白いものだと思います。
11.U Turn feat. Fabolous, Six John
最近新譜をリリースしたFabolousが参加し、CoolなRapを披露してくれています。10曲目の最後でのJazzサウンドがいいアクセントになっていて、ちょっと変わった声が入るイントロもスンナリ耳に入ってきます。曲の雰囲気としてはマッタリしているのですが、Fabolousや、Six Johnが絡み合うことで、すごいカッコいい出来になっています。
12.So Sorry
緩やかな雰囲気が流れる中、温かみのある歌声が堪能できます。ゆったりとピアノの伴奏にあわせて感情を込めてうたっていきます。前作の雰囲気の続きのような一曲。
13. One Of The One's Who Did feat. Kirk Franklin
Kirk Franklinらしい力強い歌いっぷりから、Brian Mcknightの繊細な歌声が響きます。後半にかけての盛り上がり方がツボです。グッと荒げる感情を抑えるように力強い歌い、徐々に激しさを増していきます。最後を締めくくるに相応しい神々しい一曲です。さすが、Kirk Franklinは歌い方も語りもカッコいいですわ。