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112 / Pleasure & Pain

01. Intro
02. Let This Go
03. What If
04. U Already Know
05. Damn
06. Nowhere
07. Last To Know
08. I'm Sorry (Interlude)
09. My Mistakes
10. If I Hit - (with T.I.)
11. Way, The - (with Jermaine Dupri)
12. We Goin' Be Alright
13. Why Can't We Get Along
14. That's How Close We Are
15. Closing The Club - (with Three 6 Mafia)
16. What The H**l Do You Want
17. God Knows

pleasure and pain

(総評)

着実にJagged Edgeと共に男性ボーカルグループの主軸を90年代から構成し続けるグループ112の5枚目となるアルバムがついにリリースとなりました。最新のビートを取り入れることにかけては、以前はBadBoy所属ということもあり、見事というにふさわしいほどの、UPモノが多かったのですが、前作あたりから、いざこざがあり、近作は、Def Jamからのリリース!初心に戻ったような、歌を追求する彼ららしさが戻った気がします!アルバムは、前半が以前の路線をそのまま周到した形になっていて、DaronがProduerとしてもいい仕事をしていて安心して聞けるのですが、ちょっと既存曲過ぎるな・・・と思っていると6曲目あたりから、彼らの新しい試みを徐々に感じることができる一枚になっています。Jarmaine Dupriがここでもいい仕事をしていて、彼らの味をよく出した、切なげな曲や、新しい機軸のUP曲を見せてくれたり、楽しませてくれます。そのほかにもMario Winansなど有名どころがそれぞれ素晴らしい歌を提供してくれています。Mario Winansの最近の仕事としては、7曲目はいい仕事してますよ!聞き所です!特にSlim君の声も魅力的ではあるのですが、前作あたりから、徐々にSlim君の出番を控えめにしているのが、逆に効果的で、それぞれの歌のうまさをいまさらながら再確認する結果となってグループとしての完成度を上げています。特にDaronの歌いっぷりの成長には目を見張るものがあります。Daron自身でつくったりした、14曲目と16曲目でのそのクラシカルソウルな歌いっぷりには正直驚かされます!こんな曲もできたんですか?って思ってしまいました。そんな意外性も詰め込まれたアルバムになっていて、前作よりも楽しんで聞くことができますよ!ただ、今回もやっぱり曲数が、多すぎかなーと思いますけど(笑)
がんばってるな、ベテラングループとどうしても思ってしまい、爆発力っていうのは欠けていますが、でも、Daronを中心に、クラシカルなイメージで新機軸を打ち出してきているところはすばらしい!変にHIPHOPサイドによりすぎた感じを拭いさってくれます!R&Bグループモノとしては、N2Uとほぼ同時期だったので、評価は低めになっていますが、個人的には、彼らの味がでている良作だと思います。

オススメ:(13),(14),(12),(7),(17),(16),(6)

(曲解説)

01. Intro

おなじみのピアノイントロに、淡いコーラスラインが絡み合うイントロ、こういうの聞くとあー112だなって思っちゃいます。

02. Let This Go

もちろん最初はUPPERなずっしりとしたボトムビートが効いた一曲から!Daronがしっかりと歌い上げていく、112らしいメロディーが流れるように展開するタイトなUP曲です。そして、なぜかSlim君が歌うと、きたー!って思ってしまいます。やっぱり112は彼でしょう!急に曲に鮮やかな色がついたようになります!彼が出すぎると、それはそれで飽きるのですが、ここまで引っ張って一気に出されると面白い!かなりタイトな曲で、最近のUPは大体こういうBadboyサウンドをうまく取り入れたようなビートが多いんですよね。

03. What If

シンセの音色が妖艶に響きあい、そこをさらに滑らかに妖しく歌っていくSlim・・・彼の真骨頂っていえるような一曲ですね。こういう甘い曲でこそ、彼のよさが出てきます!心地よいメロディーを切なげに歌っていき、気持ちがいい歌声を聞かせてくれます。メロディー展開がさすがベテランというか、面白みがふんだんに詰め込まれています!これほど特徴的な高音ボイスをこれほどうまくいかせる112はすごいなと思ってしまいます。今までの112らしい曲で安心して聞けますよ

04. U Already Know

高音の音色にのって、浮遊感漂う一曲を聞かせる4人と女性ボーカル!このゆるい曲を様に甘くゆる〜くさせてくれます、エロささえも醸し出させています!Daronが、これでもかとバックでフェイクをかましまくっているのですが、それを打ち消すかのごとく着実に、甘いメロディーをコーラスが聞かせてくれます。

05. Damn

よくあるタイトルですが、先ほどまでの曲よりもリズムが先行したUPサウンド!そのサウンドにのって、体を揺らしてききってしまうような疾走感があるHOOKにやられます。こういう曲でのSlimの生き生きとした感じが彼らのUPサウンドの特徴ですねー。丁寧でいながら、迫力あるコーラス!しっとりと聞かせるメインボーカル、心地よく聞けますよー。

06. Nowhere

寂しげなイントロから、切ない一曲が展開していきます。その音に絡みつく4人の歌声・・・このグループはこういう切ない曲歌わせると、素晴らしいんですよねー。本当に寂しい気持ちにさせてくれます。でも切ないだけでなく、流れるようなメロディー展開にもウットリさせられます・・・この曲いいわーと思っていると、やっぱりプロディーサーがいい!Jarmaine Dupriですもん。よく彼らのはかない歌声を聞かせるすべをしっています。Bad Boyを出たことで、こういう曲に重きが置かれているのもいい方向だと思います。

07. Last To Know

イントロからしてやばすぎる!さすが、Mario Winansです。この鐘の音にはやられました。素晴らしい美しいメロディーラインで聞かせながらも、シャウトしまくってくれる一曲です!彼らのよさがよくわかります!厚みのあるコーラスで、Daronが吼えまくります!いやー、Slimの艶やかな歌声とDaronの吼えが合わさることですばらしい曲に仕上がっています!こういう曲が聞きたかったんだよねー。彼らのバラードはやっぱり、こうやって吼えるのがあまりないので、たまにあるとすごいいい曲に仕上がります!

08. I'm Sorry (Interlude)

彼らしい艶っぽいインタールード。しっとりとした歌い方がなんとも、グッときますね。バックのメンバーの歌のうまさが引き立っています!

09. My Mistakes

ヘンテコな音で始まり、そこからゆったりとギターサウンドと歌が、絡み合っていきます。力強い一曲で、じっくりと聞かせてくれています。こういうミッド系でじっくり聞かせてくれる曲ってなかなかなかったので、アルバムに幅を持たせています。

10. If I Hit - (with T.I.)

若手のT.Iをfeatしての彼ららしい最新ビートを取り入れたHIPHOPビートにのったUP!こういうときはSlimの歌声が生かされるんですよねー!音数は少ないのですが、Usher並みに踊りやすいビートにのって、曲が展開していきます!思わず腰が揺れますよ。一緒にWow!とついつい叫んでしまいます。妖しいまとわりつくような音が曲をより粘着質なCLUBが似合うUPにしています。なんかこれをMario Winans

11. The Way - (with Jermaine Dupri)

Jermaine Dupriのちょっと癖のあるRapと、最低限のバックトラックの上で力強く歌い上げていく4人!HIPHOPトラックなのですが、それを感じさせない、それぞれが歌のうまさを感じさせてくれます!

12. We Goin' Be Alright

意外!まさに意外!これほどソウルフルな一曲を彼らがやるなんて、思いませんでした!インタールード的な短さでありながらも、このアルバムの中でも異彩を放っています。でもDaronの見事なSOULFULな歌いっぷりが、昔のSOLOの1stの雰囲気を思い起こさせてくれます!素晴らしい!

13. Why Can't We Get Along

イントロのやさしい音使いから、Sweetで、美しいメロディーにのって歌いつないでいく一曲。この辺のメロディーとコーラスの淡い感じの作り方は112の真骨頂的!本当に美しく心洗われる一曲で、気持ちよく聞き入ることができます!SlimとDaronが半々で曲を担当し、それぞれがそれぞれの曲の世界観を広げていってくれます!素晴らしいシャウトも入っていて、心に染み渡ります!うん、名曲!

14. That's How Close We Are

こんな曲もできたんですか?っていうぐらいにクラシカルなSOUL作品!12曲目の続きですね。メンバーのDaronがいい味のある歌声を披露してくれていて、今回の作品は彼の存在が前作よりもよりしっかりとピックアップされています。どうしても、ナヨ声のSLIMに目がいきがちですが、Daronのまっすぐな歌いっぷりに心打たれます。112の新しい新機軸っていう感じがしますねー。こういうSOULを思わせる曲もできるようになれば、アルバムにも幅が出ますね!

15. Closing The Club - (with Three 6 Mafia)

なんとも異様な組み合わせ!まさか、Three 6 Mafiaと一緒になるとは、南部ギャングスタラップの勇である、彼らと組むなんて誰が考えたでしょ!びっくりしました。バカみたいなUPというよりも、濃い濃い暗めなダークな雰囲気で攻めてきます。ちょっとこれには驚きでした。曲としてはThree 6 Mafiaが絡むところ以外は、歌でガンガン聞かせてくれます。ちょっとここら辺は曲が煩雑になっちゃっています・・・

16. What The Hell Do You Want

ここら辺はDaronががんばって、まっすぐな歌を聞かせてくれます!ものすごいタイトルなのですが、それほど絶望的な状況を歌った歌で、それをDaronが絶妙な歌唱力でぐいぐい引っ張っていきます。このまじりっけなしのひたすら歌いまくるDaronの圧倒的な迫力にはやられますよー!これほど、シャウトしまくる112の歌ははじめて聴きました。他のメンバーもDaronに任せて、あくまでバックコーラスとして静かに絡んでいて、まさにDaronの独断場!これはホント112の新境地です!いい曲ですわ!

17. God Knows

最後はゴスペルっぽいタイトル一曲で、Sweetで美しいバラードを聞かせてくれます!ギターがやさしく絡む中歌いつないでいく112の面々。美しいHOOKのメロディーに思わずため息が出てしまいます。こういうやさしいバックトラックにのった美しい曲をもっとやってほしかったなー。まさに最後の最後で彼ららしいサウンドをしっかりと聞かせてくれました。UPものをやるグループってイメージが着いていますが、どちらかというとこういうものでの方が彼らの色が出せるんですよね!

(Producer)

Daron Jones:(1),(2),(5),(8),(12),(16),(17)
Darrell "Ghettopop" Allamby:(3)
Focus...:(4)
Jermaine Dupri:(6),(11)
Mario Winans:(7),(10)
Trackboys:(9)
Kem "K-Fam" Fambro:(13)
Warryn "Baby Dubb" Campbell and Harold Lilly:(14)
BAM and Ryan B:(15)

(LINK)

one12.com
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